第1章 入学 ページ1
「ハッフルパフ！」
組み分け帽子が高らかに叫ぶと、大広間に集っていた全校生徒のうち、右側のテーブルからドッと大きな歓声が沸いた。キム・Aはほっとした心持ちでとんがり帽子を脱ぐと、真っすぐそのテーブルへと向かう。Aと同じ、黒無地にカナリア・イエローが入ったローブと制服を着た生徒達が座っているところだ。
寮に関する前評判から、スリザリンはどこか怖い気がしていた。そこにならずに済んでよかったと安堵しながらテーブルの下座に着くと、早速Aに向かって話しかけて来た子がいた。浅黒い肌に黒髪の短髪、黒い瞳、笑った口許に八重歯がのぞく男の子だ。
「よろしく！君も今日からハッフルパフだね！俺、キム・ミンギュ！」
『よろしく…キム・Aです』
「キム…、同じ苗字だね！もしかして韓国人？」
なんという人懐こさだろう。こちらは緊張のあまりドギマギしてしまったというのに、長椅子の隣に腰を掛けている彼のがっしりとした身体つきからは想像がつかないくらい茶目っ気たっぷりのキラキラした目で、臆することなく顔を覗き込んで来る。
『うん、半分正解。私のパパが韓国人で、ママが日本人なんだ。ハーフなの』
「おお〜！そうなんだ！日本！俺昔行ったことあるよ。家族で旅行したんだ〜凄い楽しかった！いいところだよね！」
矢継ぎ早に話す様が、まるで子犬がブンブン尻尾を振っているみたいで、Aもつられて笑った。
『ふふ、ありがとう』
「日本から来たの？」
『うん、日本生まれの日本育ち。韓国語は喋れるけど、まだ行ったことがなくて』
「わぁ、それじゃ次の冬休みには行かなくちゃだよ。サムギョプサルが凄く美味しい店あるから、教えたい〜！」
「おいこらミンギュ、」
再び「ありが…」と言いかけたAを遮ったのは、Aを中心としてミンギュとは逆隣りに座っている男の子だった。
金髪の前髪がワンレン風、両サイドをツーブロックにしていて、左右の耳に複数のピアス。つり上がった細い目がキッとミンギュを睨む。
「せっかくの新入生を独り占めしてんじゃねぇよ。お前だけじゃなくて、みんな話しかけたいんだから」
「あ、ごめんヒョン」
ミンギュがしゅん、と意気消沈したのを見て、彼はははっと屈託なく笑う。
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七瀬(プロフ) - あわさん» うわ〜ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです〜！！また遊びに来てくださいね。 (11月23日 13時) (
レス) id: b3d00b40ee (このIDを非表示/違反報告)
あわ(プロフ) - 私が求めてたのはこれだったんだ (11月11日 23時) (レス) @page7 id: a26e70e8e6 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - 翡翠さん» 良い意味に解釈していいのかわからないものの…見つけてくださってありがとうございます！ (11月11日 22時) (レス) id: b3d00b40ee (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - とんでもねえ作品見つけた (11月6日 0時) (レス) @page5 id: ffb83b80cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬 | 作成日時：2023年11月5日 21時
