・ ページ27
WN「いいじゃん。ハグってオキシトシンって成分が分泌されて安心感が得られるんだよ。あとドーパミンも出るから幸福感も得られるし、ついでに心身をリラックスさせる副交感神経が優位になって、」
『怖い怖い怖い怖い。なに急にㅋㅋㅋ』
あ、やっと笑った。
スマホの奥でケラケラ笑ってるっぽい様子を感じ取って嬉しくなる。
WN「前読んだ本に書いてあったㅋㅋ」
『･･････ハー。びっくりしたㅋㅋ』
WN「とにかくハグはおすすめです」
『はいはいわかったってば････』
Aは信じてないかもしれないけど、効果があるってのは本当。
でも単に、俺がぎゅーしたいってだけなんだけどね。
WN「あ、今思いついたギャグ聞きたい？日本にちなんでるやつ」
『あ大丈夫です間に合ってます』
WN「(無視)”東京タワーがあるのは、東京だわー”」
『･･･････しーん。なにも聞こえませんでした』
WN「え〜聞いてよ。渾身のギャグㅋㅋㅋㅋ」
面白いと思うんだけど？って一人で笑うけど、「ウォヌのギャグセンスがわからないよ････」とか言ってくるA。冷たいな。
『ふぁぁ････なんかウォヌの声聞いてたら急に眠くなってきたよ･････もう寝ようかな』
WN「おー。落ち着いたならよかったね」
『うぉぬ、ありがと、』
WN「････ん。おやすみ」
『おやすみ』
････なんて事が、実はあったから。
本当に、ただ心配だった。
ヒョン達とバンコクに行ったのも、日本に行ったのも、始めはただ単に羨ましくて仕方がなくて。
個人スケジュールが入っているのはありがたいし嬉しい事だけど、なんで俺は行けないんだって凄くイライラしてた。
だって、旅先で、俺の見ていないところで誰かがAに触れたり、あの笑顔に向き合えてるとしたら。
もしくは、なにかのキッカケでAがそいつの事を好きになってたりしたら････？
いつも一緒にいるせいか、少しの間なのに離れているのすらも不安で。
なんでもいいから繋がっていたくて、旅立つ前に写メを送ってよとお願いしてみたけど本人には全然響いてないし･････
実際に離れてたのはたった数日間だったけど、
顔が見たくて、声が聴きたくて、
だからAがいない間毎日電話してみたけど、応答はいつもそっけなかった。
そりゃそうか。
あいつは俺の事ただの幼馴染み兼メンバーとしか思ってないもんな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1816人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：七瀬 | 作成日時：2022年9月11日 15時
