転生したら幼児でした。

4話 ページ5

「出てきたらぶつよって、いったよね？」

聞いてませんそんなこと。なんですかそれ、理不尽過ぎませんか？

「悪い子だねぇ。アンタはお母さんを苦しめたいのかな？」
ここでの母親もおんなじなのかな。

「アンタを見ると凄く腹が立つ。ムカつく。お母さんとても苦しいの。」
知るか、そんなもん。

「だからさ、ぶつのも仕方ないの。」
仕方なく、ないよ。

ここで普通の四歳の女の子だったら何が悪いかもわからず、ただ取り敢えずお母さんを怒らせたと思って黙って叩かれたりするのだろう。で
も私は違うよ。

精神年齢十八歳だから。

この母親は前世の母親とは違う。それは知ってる。けどね。
やってる事きっと、おんなじなんだよね。

私は前世を思い出す。いつも怒られて殴られていた。子供対してはきつい言葉を投げられたりもした。何が悪かったのかなんてわからなかったけど、「お母さんが怒ってるから。きっと私が悪いことをしてしまったんだ」と思ってごめんなさいって連呼しながら全部受け止めてたよ？

許してっていっても、ごめんなさいって言っても結局最後まで何も変わらなかったけど。


でもさ、大きくなってから考えたけどさ。

なんで私が謝らなきゃいけないんだろ。

見てるだけで苦しい？言動の一つ一つに腹が立つ？


「アンタが、勝手に産んだんだろうが。」


勝手に産んでさ、産んだ子供が嫌いで子供に強く当たるとか。理不尽にも程があるよ。

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