カーネーション 2【爆豪勝己】 (ページ8)

今日:18 hit、昨日:6 hit、合計:39,915 hit

昼休みページ8

「どんな事情があろうと俺は誰にも負けねぇ。……お前にもだ、瞬矢。」

まっすぐな赤い目に撃ち抜かれる。誰よりも高みを目指す爆豪。そんな爆豪と居て、影響されない人物なんてはたしているのだろうか。
爆豪の挑発を受け、Aも不敵に笑う。

「私だって負けないよ。私と当たるまで負けちゃダメだからね。」

「はン！ったりめーだ！テメーこそ雑魚共にやられんじゃねーぞ。」

爆豪は口を上げ、Aは微笑む。お互いを認め合った2人は勝負を望む。

「その前に腹ごしらえでもしよっか！腹が減ってはなんちゃらってやつ！」

「テメーが言うなや！！アホ！！」

「あ、そーいえばさっき苗字呼んでくれたけど、私としては名前がいいなぁ。Aって呼んでみてよ。」

何気なく流していたが、面と向かって苗字を呼んでくれた事が嬉しいA。そのまま名前を呼んでもらおうと試みたAだったがうまくいくわけはなく。

「調子乗んな。」

パシン、と良い音をさせAの頭を叩いた爆豪は歩き出す。慌てて追いかけたAは爆豪の楽しそうな横顔をこっそりと見て微笑んだ。

ーーーーー

「おーい！爆豪と瞬矢！ここ座れよ！！！」

食堂に着いて空いている席を探していたAと爆豪は切島に呼ばれた。どうやら切島の隣が丁度空いていたのでそこへ座る事ができた。

「2人共お疲れさん！騎馬戦お前らと組めて良かったぜ！」

そう言って良い笑顔を浮かべた切島にAはつられて笑う。

「切島君も瀬呂君もお疲れ様。勝ち抜けて良かったよね。」

周りにいたのはA組のメンバーだったので食事をしながら楽しく会話を弾ませる。

「爆豪と瞬矢、いつも一緒に飯食ってんのね。」

思いついた様に発言した瀬呂に爆豪はめんどくさそうに答える。

「こいつ、ほっとくと飯食わねーからしょうがなく連れて来てやってんだよ。」

爆豪にしては素直に答えるので驚くA組一同。前からこの関係を知っていたら八百万等は微笑んでいる。

「瞬矢、飯はちゃんと食わねぇとダメだぞ？」

純粋に心配した切島。ほらこれも食え、と渡されたからあげにAはやばいと思った。やんわりと断ろうと思ったAに追い討ちがかかる。

「だとよ、それ全部食えよ。」

爆豪によるスパルタタイムが始まり、食の細いAは地獄の昼食となったのだった。