カーネーション 2【爆豪勝己】 (ページ32)

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勉強会ページ32

「夏休み、林間合宿やるぞ。」

そろそろ夏休みという事で浮き立つ中、担任である相澤によって夏休みの予定が聞かされた。
林間合宿をやることは知っていたA組一同はまさに学生生活の青春行事に大層喜んだ。

「ただしその前の期末テストで合格点に満たなかった奴は補習だ。」

良い知らせの後に悪い知らせを言うのは相澤の癖だ。一同気合を入れ直した。

だが時はあっという間に流れとうとう期末テストまであと1週間。
勉強に不安がある者達は勉強会を開く事になった。成績がクラス1位である八百万が筆頭となって。

「八百万すげぇな。さすが1位。見ろよ爆豪。この人徳の差を。」

「…俺もあるわ！てめェ教え殺したろか！！」

「おお！頼む！」

「てめェも来いや、A！」

「本当に？助かる～！」

こうしてA、爆豪、切島のメンバーで勉強会をする事になった。

ーーーー

「人でもロボでもぶっとばすのは同じだろ。」

放課後、期末の演習試験が対ロボだという情報を聞いて浮かれていた上鳴に対し爆豪が言った。
対人だと個性の調整が大変という言い訳ともとれる発言に爆豪は更に不機嫌になる。

「調整なんか勝手に出来るもんだろアホだろ！！」

初めは上鳴に向けて言っていたはずだったのだが、次第に怒りの矛先は不幸な事に緑谷の方へと向かう。
相変わらずの爆豪の発言に教室に残っているメンバーもハラハラと見守る。
そして最後に緑谷と、おまけに轟にまで勝利宣言をした爆豪は荒い音を立ててドアを閉めて帰っていった。

「久々にガチなバクゴーだ。」

「ねー。血の気が多いなぁ。」

他の者達よりも爆豪と付き合いの多いAと切島は呑気に話す。

「爆豪ってば瞬矢と2人の時もあんな感じなんか？」

「ううん。優しいよ？」

「マジ？」

「マジマジ！ギャップ萌えだよ。」

うすうす感じてはいたがAの口から直接2人の時の爆豪の様子を聞いてしまえば実感してくる2人の関係。

「今度の勉強会、俺抜けようか？」

「えー、なんでよ！3人でやろうよ！」

邪魔者感を感じた切島は身を引こうとしたが、鈍感なAは切島の気遣いには気付かない。

「瞬矢って爆豪の事どう思ってんだ？」

「どうって？短気でプライドの塊？」

そういう事を聞いたのではなかった切島は友である爆豪を思って遠い目をした。
切島自身経験が無いためそういう事に疎いがAは更に疎そうだ。

「(うーん、爆豪こいつは手強いぞ。)」