カーネーション 2【爆豪勝己】 (ページ27)

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久しぶりのA組ページ27

「あははは！！！爆豪なんだその頭！！」

職場体験も無事に終わり、クラスの皆が久しぶりに再会する本日。
既に登校していたメンバーは雑談をしていたが、教室に爆豪が入ってきた途端笑いが沸き起こった。
なぜなら爆豪の頭はいつもの様なツンツン頭ではなく7・3ならぬ、8・2ヘアーとなっていたから。

「笑うな！クセついちまって洗っても直んねえんだ、おい笑うな！ブッ殺すぞ！」

余程屈辱なのか震えながら怒りを抑える爆豪に皆こぞってスマホを構え写真を撮る。
それはAも例外ではなくて。

「…おい、お前までなに撮ってんだ！」

「えー？記念に。」

カシャ、とスマホ特有の効果音が鳴る。

「そういえばAさんも爆豪さんと同じベストジーニストの所でしたよね？」

「そうだよ～。ちゃんとジーンズに8・2ヘアーの勝己君も撮ってあるからこれ撮り終わったら見せてあげるね！」

カシャ

「見せんじゃねぇよ！コラァ！！んで撮るのをやめろ！！！」

実はAも爆豪と同じくベストジーニストの所へと職場体験に行っていて同じ時間を過ごした。
まぁ中々に濃い時間を過ごしたのだ。

何故かと言うと…。

「勝己君ってば開始早々まずは嫌味を言われるわ、見た目から整えられるわ、タイトなジーンズを履かされるわでもう最高だった。」

「あ゛あ゛？！！テメェいちいち細かく報告してんなや！！！」

「わぁ怖いこわ…わぁあ！！！いたっ！！」

鬼の形相の爆豪にお決まりの如く頭を鷲掴みされたA。
見慣れた光景にA組のメンバーは学校に戻ってきた事を実感したのだった。

ーーーー

「あー痛かった。勝己君力強くなったよね。そろそろ私の頭割れちゃうよ。」

「アホな事ばっかしてっからだろ。アホ女。」

久しぶりの学校も終わり、今は下校中のAと爆豪。
当然の様に爆豪に連れられる様に駅に向かって歩く。

「勝己君？」

「…んだよ。」

「手、引っ張らなくてもちゃんと歩くよ？」

引っ張って連れてかないと帰らないとでも思ったのか、とそんな事を考えながら爆豪へと話を振る。
対する爆豪はAを横目で見た後引っ張っている自分の手を少し眺めた。

「…！」

するとAの腕を引っ張っていた爆豪の手はずれ、Aと手を繋ぐ形になった。
突然の事に驚くA。
声も出ず、ただ繋がれた手を凝視してしまった。

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