カーネーション 2【爆豪勝己】 (ページ22)

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ある日の個性事故 6 ページ22

しばらくソファでくつろいだ後、特にする事も無くなったので寝ることにしたAと爆豪。
当然手は繋がれているので同じ部屋で寝る事になる。

「お前ベッド使え。」

俺は床に座って寝る、と爆豪の部屋に着くなりそう告げられたAは反論をした。

「それじゃあ爆豪君が辛いでしょ？それにここは爆豪君の部屋だし、私が床で、」

「テメェを床で寝かせるわけねぇだろうが！！」

「えー、じゃあ一緒に寝る？」

頑なに頑固である爆豪に打開策を提案したA。そもそも手が繋がれているのだからどちらかが床で寝たとしてもお互いに辛い姿勢になる事は間違いない。
ならば、と提案した。

「あ゛あ゛？テメェほんっとに危機感が足りねぇなぁおい！！」

「危機感もなにも、この状況じゃそうするしかなくない？それとも私と一緒じゃ寝れない？」

「はぁ！？？寝れんに決まっとんだろ！！寝殺してやるわ！！」

「物騒な言い方だなぁもう。じゃあ決まりね！！」

ぱ、と明るくなったAは爆豪と手を繋いでいる事を良い事に瞬間移動をしてベッドに横になる。

「だから勝手に移動すんなや！！！」

「気にしない気にしない。」

まだ爆豪が隣で喚いていたが、Aはそれを流す。
爆豪のベッドで爆豪と手を繋ぎ横になっている状況はまるで。

「…付き合ってるみたい。」

「………。」

「あ、声に出てたっけ。ごめんごめん。」

「……チッ。」

半分眠いのかいつものキレがない爆豪の手は既に暖かくなってきている。
そして以外にもあっという間に眠りについた爆豪の横顔を眺めた。

「(整っている顔だなぁ。)」

目を閉じている事によって無くなっている眉間のシワ。いつもは不機嫌そうにしている目も今は隠れてしまっていて、穏やかに眠る爆豪はまさに別人みたいだ。
他人に対して乱暴な事ばかりする爆豪だけれど本当は優しい事をAは段々分かってきた。
個性にかかった相手が爆豪で良かったと改めて思うA。

寝ている爆豪を見ていたらつられてAも眠くなってきた。
明日には個性が解けてますように、そう願いながらAは意識を飛ばした。