12話 ページ13
「凄いよA!」
「薄々気付いてはいたが､ まさか天空の熾天使だとはな」
明日人は嬉しそうにAに駆け寄りながら興奮していた｡
続いて鬼道もAへ歩み寄れば口角を上げている｡
「ありがとう､ 明日人くん｡ 黙っていたつもりはなかったんですけどね｡」
Aはふふっと笑うと､ 後ろから「おい」と声掛けられる｡
振り向くとそこにはニヤリとした笑みを浮かべたヒロトが｡
「まさか悪魔の次に天使が現れるとはな｡ 例え女でも容赦はしないぜ」
「(やーっぱりこうなったわ…) お好きにどうぞ､ ゴッドストライカーさん?」
大体こうなることを予想してたAは内心で苦笑いを浮かべながらも､ そう述べてはヒロトは笑みを浮かべたままポジションへ戻った｡
そして試合再開｡
ペクがボールを持ち込むと､ Aがスライディングで直ぐにボールを奪い取る｡
その時ペクはAを見て舌打ちをしたが､ Aは気にせず前線へ上がる｡
「おい天使! 俺にボールを寄越せ!」
「…! はぁ…わかったわ!」
相手からのスライディングを跳んで避けるとヒロトに向けてボールを蹴る｡
するとヒロトはボールを受け取り､ 止めに入る敵を軽々と避ける｡
「次は御前の番だ!」
ヒロトは遠くにボールを蹴り上げると､ 灰崎は全速力でフィールドを走り抜けてボールを確りと受け止めた｡
それから次々に灰崎とヒロトがお互い戦い続ける｡
「何やってるんですかあの二人…! これ世界大会ですよ!?」
「やっぱりあの二人…」
「絶対合わないわね……」
試合を見ていた坂野上がベンチから立ち上がって述べる｡
続いてつくしと杏奈もやれやれと言った様子で答えた｡
「オーホッホッホ､ 何しろ神と悪魔ですよ? 合わなくて当然じゃないですか!」
二人のやり取りは暫く続いた時､ ゴール前でDFのファンがヒロトにタックルを与えた｡
ヒロトは粘りながら灰崎に向けてボールを蹴るが､ ボールをカーブが掛かりソクにヘディングで高くボールを弾かれてしまう｡
その時､ 明日人が高く飛び上がりでヘディングシュートをすると､ そのままボールはゴールへと入った｡
3対1となった｡
「やったぁ!」
「流石ね､ 明日人くん」
「ありがとう!!」
着地して可愛らしくガッツポーズでゴールに喜ぶ明日人｡
Aは明日人の隣に立って明日人を褒めれば､ 嬉しそうにニッと微笑んだ｡
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作者名：りはる x他1人 | 作成日時：2020年3月20日 16時
