何故か振られた上に彼氏略奪されたので取り返そうと思います【及川徹】

認めたくない ページ17

...






「気を取り直して、私は女バレの主将。で、こっちは及川の元・カ・ノ♡」

「いぇい」

「元ね！元！今の俺の彼女は花音だから！」



ウザい程に元カノを強調してくる徹の足を、手加減無しで思いっきり踏みつける。

いっ！？と声を上げて苦悶の表情を見せた徹を無視して、後輩くん達に愛想笑いを浮かべた。



「及川の元カノの七瀬Aです。及川がウザくなったらいつでも私のところに来てね」

「ちょ、何言ってんの？誰も七瀬の所になんか行かないでしょ」

「これから沢山お世話になると思いますので、よろしくお願いします！」



後輩に裏切られ絶望している徹を弄っていると、藤原が思い立ったように近付いて来た。


そのまま徹の腕を掴み、





「私は、徹のこと好きだからね！」





ニコッと裏表のない笑顔でそう言った。



「花音…！」

「今日もカッコよかったよ！次の試合も頑張ろうね！」



一気に嬉しそうな顔になった徹を見て、私はスッと真顔に戻りさっきの言葉を思い出す。


私" は "だってさ。

まるで元カノの私は、徹のことを好きだなんて思ってないかのように。



「ふっ、サラッと毒吐かれたねA」

「私の気持ち分かった？」

「すごく」



また私の前でイチャイチャする二人を、終始冷めた目で見ている私と葵だった。


女子って怖いでしょ？

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