何故か振られた上に彼氏略奪されたので取り返そうと思います【及川徹】

認めたくない ページ2

...






「A、あれ本当にいいの？」



名前を呼ばれて顔を上げると、友達が徹とイチャつく藤原を指差していた。
それを見て、一瞬口元が歪むもすぐに表情を戻して彼らから視線を外す。



「良いわけ無いでしょ」

「ですよね。つかさ、あんた達別れたってマジなんだ」

「あー、まあ」



そう私が答えると、周りにいた女子がワッと取り囲んで来た。
めちゃくちゃ興味津々そうに話しを聞いてくる彼女たちを適当に遇らい、教室から抜け出す。



「及川から言ったのかな」

「じゃね？実際藤原ともうイチャついてるし」

「Aが付き合うとか想像もつかなかったけど、振られるってのも想像つかないわ」

「ま、私らでメンタルケアしてあげようよ」



そんな声が後から聞こえてきたが、聞こえないフリをして私はトイレへと歩みを進めた。






■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□






「あっ」



そんな高い声が耳に入ってきて、眉をしかめると目の前の藤原は居心地悪そうに俯く。
別に興味も無かった為、軽く会釈して手を洗っていると何故か藤原から私に話しかけてきた。



「あ、あの……」

「何か？」



「こっこれ以上、徹くんを苦しめないであげてくださいっ！！」



………はい？






...

認めたくない→←認めたくない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す