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大倉side
最近はスマホが手放されへん。
そこまで縛られてる方の人間ではなかってんけど、あいつと喧嘩してから、謝るべきなんかずっと迷ってしまって、ラインのトーク一覧ばっかり開いてる。
安「なあ、大倉ぁ？」
「ん、何？」
安「最近ずっとスマホ見てるけどどうしたん？なんかあったん？」
ヤスがさすがええ彼女。実は付き合い出したことはまだメンバーには言ってない。亮ちゃんは別やけど。
「いや、何もないよ、ごめん。」
安「それやったらええけど、なんかあったら言うてや？気になるし。」
「ありがとう、ホンマに大丈夫やから。」
言わなあかんなーっていうのはわかってんねんけどなー。
どうしてもいうのに勇気がある。俺とAの間に何もないと思ってたのは、メンバーも一緒やし。
せっかく結ばれたっていうか、うまくいったのに。何を俺らはくすぶってんのか。
15年越しぐらいやのに。いやもっと？
「ふー。」
安「……やっぱなんかあるやろ。」
「何もないって。」
安「いや、俺にはわかる。とりあえず飲め、大倉。」
「何やヤスいきなり強引やな 笑。人には聞かれたくない悩みかもわからんやん！」
安「いや、違う。なんか違う気がする。何なら心当たりすらある。」
一瞬どきっとした。けど、安には言うてないし、さすがにわからんやろ。
安「はい、大倉さんこれ持って！かんぱーい！」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「もう俺何してんねやろってことが最近多すぎてつらーい。」
安「そういうことかー。なるほどなー。」
結局お酒をヤスにガンガン飲まされて酔ってきて、全部話してもうた。
ていうか。
「思ってたより驚けへんかったやん。つまんな。」
安「まーなんとなくわかってたとこもあるしなー。」
……
「え、嘘！？」
安「うわ！今のにびっくりしたわ。」
「ヤス知ってたん！？誰から聞いたん！？」
安「誰からも聞いてないけど……予想っていうか？」
「え、じゃあ他のメンバーも気づいてたん？俺がAのこと好きやって？」
安「いや、好きとは気づいてないと思うけど、出会った頃からなんか異様な雰囲気的なのは察してたよみんな。」
「出会った頃？」
安「出会った頃は出会った頃やん。中学の時とか？忘れたけど。」
……うそやーん。
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作者名：れさ | 作成日時：2018年9月29日 22時
