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錦戸side
「あー疲れた。」
帰ってきて、速攻でベッドにダイブした。
気持ちはなんとなく浮いてて、ようわからんけど、体はすっごい緊張した分ちゃんと疲れてた。
「んー起き上がりたくねー。」
意味もなく心境口に出してみたり。寂しなるから普段はあんまりやりたないのに。
照明そろそろ替え時かな。
……俺、振られたんやな。
今まで通りって言うたって、そんなん体裁だけでさ、ほんまはきっとずっとどっかで好きやったから。
お前にとっては今まで通りでも、俺にとっては全然違うねんで。
俺が幼馴染やったら、好きになってくれたんかな。
大倉がもしお前のこと好きじゃなかったら、俺にうんって言ってた？
大倉の事どう思ってるかは言わんでええから、それだけ教えてよ。
ていうか言わんといて。そこでくっつくな！
「あー。」
なんか言うたろと思ったけど、口には出されへん。よう分からん俺も。
「よう分からん！」
風呂入って、テレビつけよう。なんかやってるやろ。やってなかったら、録画でドラマあった気するし。
＿＿＿＿＿＿
「あ“ー。」
ソファにドスッと座って、テレビつけた。お、バラエティ。
「はは 笑。」
なんか今日はよう声でる。よう笑うし。
tv「その秘密は、CMの後で〜！」
「うし。」
髪乾かそ、風邪ひく。
tv「♪〜」
tv「AA、NEWシングル、発売中。」
目、熱い。歌ってる姿ちゃんと見たいのに、ぼやけて見えへん。
バラードなんや。今回は踊れへんとかそういえば言ってたっけ。
「歌、うまいなぁ。」
tv「えっ！？ギガが盗まれました……」
もうCM終わったのに、動かれへん。動きたくない。
歌がうまくて、可愛くて。
はじめは、練習生は顔整ってんなくらいにしか、思ってなかった。
けど、そのうち少しずつJr.のみんなとAが馴染みだして、
関西Jr.の間ではちょっとした有名人になってきて、
俺とも話すようになった。
初めて踊って歌ってんの見たとき、まじかと思ったな。何年前かな、懐かし。
俺、あの頃から、お前のこと好きやったよ。ほんまに。
ずっとずっと。
なんでこんな何回も、思い返して浸らなあかんねん。
けど、もうこれ以上、Aのこと好きではいれないなら、もう少しこうしてたい。
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作者名：れさ | 作成日時：2018年9月29日 22時
