三角関係【黄】【緑】 (ページ40)

今日:28 hit、昨日:17 hit、合計:24,938 hit

39 ページ40

錦戸side

焦れへんわけないやん。めっちゃ焦ってるよ内心まじで。

なんなん大倉なんで今なんふざけんなよ、とか正直思ったけど、それ口に出したら子供っぽいし、恥ずかしくて逆に強がってしまった。

俺は相変わらずやな。

けど、俺はどんだけ悩んでても、Aは絶対来る。今確実にメンタルボロボロなんやろうけど、それでもまずはニコニコしてくる。そんで、返事をきかしてくれる。

＿＿＿＿＿＿

「やっぱお前いいお店知ってんな。」

『まあ亮ちゃんよりは笑。』

「言い返されへんのが腹たつわ笑。」

食事もだいたい終わって、お酒を少しずつ飲む。もうすぐ来る。心臓もドキドキするし、顔もぜった真っ赤やけど、お酒のせいってことにしたろ。

『なあ、亮ちゃん。』

うわきた。すっごいわかりやすくきた。おかげで不意打ち食らわんで済むわ。

「はい。」

持ってたグラスを置いて、手を膝に乗せた。小学生の時に、先生に怒られた時のスタイル。

『わかってたと思うけど、返事のこと。』

「うん。」

向こうも緊張してんねや。吐いた息が、少し震えてた。

『やっぱり、亮ちゃんのことは、恋愛としてはみられへん。ごめん。』

……

『亮ちゃんといるのはすっごい楽しいし、安心して、素が出せるなって思った。でも、私にとって、亮ちゃんは頼んないお兄ちゃんというか、弟というか。』

「せめてお兄ちゃんやろ笑。」

特に何にも考えやんまんま、こんな言葉が出てきて助かった。もう喋れるわ。

「わかった。……ありがとうな。色々。」

『うん。でもこ＿＿』

「これからも今まで通りが俺もいい。兄弟やな。」

『いらん弟増えたわ笑。』

「そもそも俺が兄貴やろ笑。」

『え、本気で言うてんの？』

「引かんといてよ。いや、俺の方が年上やで？一応。」

『亮ちゃんの方が年上やのになんでかなぁ……』

「しんみりしやんといてぇや！笑」

意外と大丈夫な自分にびびるわ。