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大倉side
「俺が、Aのこと好きって亮ちゃんに言ってん。」
思ったよりびっくりしてない。さっきの顔の割に。ただ黙ってうつむいて、顔が見えへんようにしてる。
肩も少し震えてるし。泣かしたあかんやん、と思うけど、ここまできてんからちゃんと最後までいう。
「いつからかよう分かれへんけど、好き。だからいかんといて。」
様子伺ったけどずっとそのまんま。こっちもみやんと。
「いかんといて。」
『……んで言うねんアホ。』
「何？」
『ええから。今日は帰って。あんたが、忠義がなんと言おうと行くから。行かなあかんねん！はよ帰ってぇや！』
ずっとうつむいて隠してた泣きっ面をあげた。もともと熱やのにさらに赤くなってもうてるやん。
「……わかった。」
何しても今は無駄とおもって立ちあがった。またうつむいて泣いてる。そんなに泣かんでもええやん。そんな泣いたら亮ちゃんに腫れた顔見られるで。
「帰るけど、俺はAのこと好きやから。やっと言えてんから諦めへんよ。」
『ここでヘタレ発揮しろや。』
「口悪いな。」ｶﾞﾁｬ
ほんまに。ようヘタレ発揮せずに出られたな。自分で自分褒めたいわ。
多分Aはこれから亮ちゃんのとこ行くよな。普通に考えたらokしに行くし。けど、なんか、なんとなく、いける気がしてる。さっきの感じからなんかもうようわからんけど、なんかいける気する。
「……あ。」
「……もしもし？亮ちゃん？」
亮「はいーもしもし？」
「あ、亮ちゃん俺さ、Aに言うたで。タイミング悪くてごめんな。」
亮「……え、ちょっと待って、色々パニックやわ。どういうこと？」
「今日ご飯の約束してるやろ。」
亮「おん。」
「それもいかんといてっていうたから 笑。」
亮「お前何してくれてんねん 笑。」
「笑。」
亮「でもわざわざ電話くれたん？」
「亮ちゃんもくれたやん。」
亮「……え、何この流れちょっと俺こんな青春みたいなんはずいねんけど 笑。」
「そこは乗れよ 笑。」
亮「いや、え、うん 笑。えっと、ほんならね 笑！」
「え、まじで？これで切んの？ 笑」
亮「……バイバーイ！笑。」ﾌﾟﾂｯ
「……まじか 笑。」
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作者名：れさ | 作成日時：2018年9月29日 22時
