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2週間なんてあっという間だった。
結局、淳太さんも重岡さんも来ることなく、お別れになっちゃう。
重岡さんにはメッセージ入れとこうと思ってメッセージアプリ開く。
重岡さん、1ヶ月前にLINE消えてる。
今気づく私、最後にご挨拶ほんとに出来ないじゃん。
ちょっと後悔があったから、店長に、淳太さんと重岡さんが、常連さんになってくれてるんですけどって話をうちあけた。
案の定、
店「なんで言わないの?!」
「店長、1回私に彼氏?って聞いてきた人、覚えてます?」
店「もしかして、あの人淳太くん?」
「はい、笑笑」
店「いい匂いしたもん。忘れるわけない。」
そっちで覚えてたのね笑笑
時間になって、上がる前に店長と藤本さんに、
「今まで御世話になりました。また、一緒に働けたら嬉しいです!こっちに来る時は顔だしますんで、忘れないでください!」
と挨拶して、泣きそうになりながらも、隣のテナントさんにも挨拶して、ショッピングセンターをあとにした。
帰宅して、もうほとんど荷物がない状態の部屋で最後の荷物まとめた。
明日の朝、引越しセンターの人が来てくれるから荷物預けて、私は午後の飛行機で飛ぶだけ。
このまま淳太さんに何も言えないなんて、。
名残惜しいあの売店を思い浮かべまた泣きそうになった。
いつか帰って来れますように。
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翌朝。
「荷物以上です。よろしくお願いします。」
引越し作業が全て終わり、すっからかんのお部屋にもありがとうと呟いて、部屋をあとにした。
飛行機も時間通りに離陸し、
2時間後、鹿児島に無事着陸。
土地勘も全くないところで、空港で待っていたのは知らない上司。
そりゃ全国チェーンのお店だし、地方の営業さんなんて知らない人だらけだよね。
でも、その上司さん、優しくて、よかった。
鹿児島では社宅を借りたのでそこまで案内してもらってお店の場所も案内してもらってその1日は終わった。
明日荷物が届くから今日は閑散とした部屋で寝る。
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作者名:まり | 作成日時:2018年10月25日 22時