【アルスマグナ】それが、ルールだから【悪ノ大罪】 (ページ25)

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緑狩リソシテ惑ワサレル者達～『傲慢』悪ノ娘⑤～ページ25

数日後、革命は始まった
詳しくは分からないが商人達の総帥であるキール＝フリージスが革命軍に味方したことにより戦況は革命軍側が有利なようだった
｢リリアンヌ王女ってどんな人なんでしょうねー…｣
窓の外を眺めながら朴が小さく呟く
｢王宮で我が儘三昧って聞いてるけど…まだ14ななのに国政を取り仕切るって重圧なんじゃないのかな｣
それに答えたのかただの独り言なのか、先生もまた窓の外に目線をやりながら言う
｢Aは…｣
ふとAの意見を聞きたくなって振り返る
彼女はどこか寂しそうな表情をしていた
｢A？｣
『あっ…ごめんなさい、えっと…？』
｢いえ
貴女は王女についてどう思っているのかと｣
『リリアンヌ王女…
彼女は悪魔さえ憑かなかったらきっと素敵な王女、そして女王になれたのではないか、私はそう思います
…王女はただ、大人に利用されただけ』
おそらくAはこれまでの、そしてこれからの悪魔の契約者について知識がある
だからこその意見なのだろう
｢そういやさ、普通国を統制する立場なら“女王”なんじゃないの？なんで“王女”のままなんだ？｣
先生の疑問、それは自分も気になっていたことだった
『王女は先代のアンネ女王に敬意を払って自分が成人するまでは即位せず王女として君臨すると決めていたようです』
｢ふーん…
アンネ女王って凄い人なんだな｣
『ええ…とても』
そう言ったAは小さく微笑んだ
外から聞こえる王宮兵士と革命軍の戦いの声は聞こえないフリをして俺達は雑談に興じていた