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そんな、ある日・・・
送迎の車の中から、ボーっと外を見てたら、Aを見つけた。
あっと思ったけれど、側には見た事のない男がいて、
咄嗟に、電話しようと思って手に取った携帯を握りしめる事しか出来なかった。
男となにやら真剣に話してる感じが見て取れて、今は電話するべきじゃないって思ったんだ。
渋滞の中、ずっとAを見てた俺に、山さんが
山「なぁ、さっきから何見てるんだ？」
声を掛けてきた。
雅「え？」
山「いや、ずっと眉間に皺寄せて、それ、アイドルの顔じゃねーだろ。後、携帯、そんなに握りしめてたら、壊すぞ。」
雅「俺、そこまで握力ないし。」
そんな事を話しながら、ずっとみてたら、突然、男が席を立って、店を出て行った。
車は中々動く気配がなくて、男が出て行った先をボーっとみてたら、
山「あーあー、あの子、泣き出した。」
雅「え？」
山「あのオープン席にいる子、さっき男といたんだけど、男が出てから泣き出してんの。振られたのかな？」
Aに視線を戻すと、泣いていて、
雅「ごめん！すぐ戻る！」
山「は？ちょ、待て、相葉！」
山さんが止めるのも聞かずに、Aの所へ走ってた。
・
・
雅「A！！」
丁度、Aがカフェから出たところで、Aの腕を引っ張る。
振り向いたAの目は真っ赤になっていて、
あ「まー君！？」
ビックリしてたけど、そんな事に構ってられなくて・・・
雅「ハァハァハァ、、、何で泣いてんの？」
走ってきたから胸が痛いのか、Aが泣いてるから痛いのかわからなかった。
あ「・・・」
雅「来て。」
Aの腕を強引に引っ張って、夕方の喧噪の中を走って、車に戻ると
雅「山さん、この子もお願い！俺ん家でいいから！」
あ「え？ちょ、まー君？私、だい「大丈夫じゃないでしょ？」」
あ「・・・」
雅「早く！」
戸惑ってるAを強引に車の中へ入れた。
山「は？ちょっ、知り合い？」
雅「うん。」
山さんはびっくりしてたけど、
あ「あの、私、」
雅「いいよね？」
山「はぁ〜。了解。他のヤツには言うなよ？で、お名前伺っても？」
運転をしながら、山さんが聞いてくる。
あ「松本Aです。すみません。ご迷惑かけて。」
山「松本さん、って、言いづらいな。Aさんで良いですか？」
あ「はい。」
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作者名：菜菜
| 作成日時：2017年3月25日 4時
