7 ページ7
だって・・・
久し振りに見た。
夢の中でしか見てなくて。
何なら、写真なんかも沢山あるけど、それを自ら見たいとは思わなくて。
顔なんて、もう忘れた！
くらいの気持ちでいたのに・・・
サラサラの茶髪は変わらない。
笑うと目尻にシワが出来るのも、変わってない。
手には、いつかの誕生日でプレゼントした物と同じ手帳カバーのついた手帳。
白衣を纏ってる姿も、
その下が、スクラブとか、ワイシャツとかじゃなくて、
Tシャツっていう、ラフな感じも、
何も変わってなんてない・・・
―ガシャン！！！
思わず自分の手にあったカップを落としてしまう。
うわ、やっちゃった！
和「もー、何やってんのよ！」
あ「ごめんなさい！」
翔「大丈夫か？」
割れたカップを拾おうと、屈む私に、
「だいじょ・・・」
きっと、「大丈夫？」って言いたかったんだと思う。
私に目を向けると同時に、
貴方は固まった。
そうだよね。
びっくりもするよね。
知らなかったでしょ？
だって、貴方の中で、私はどこかの企業に就職してたはず。
ここにいる人達とお兄ちゃんが、私がお願いした通りに、何も言ってないのなら、
貴方の中で、私は今頃元気にOLしてるって思ってたはず。
「なん、で？」
びっくりして、口パクパクしてるけど・・・
和「相葉さん、この人ね、今俺の助手で、一応博士課程にいんの。」
雅「は？え？はあぁ！？博士って・・・え？修士は？」
当たり前だけど・・・
あ「ちゃんと修了してます！！」
私、頑張ったんだよ。
死に物狂いで勉強した。
論文だって、実習だって、必死だった。
雅「スッゲー。頑張ったんだね。偉い。」
にこやかに笑って、屈んでる私の頭を撫でる手は、
大きくて、温かくて・・・
あの頃と変わってなかった。
胸の奥が痛い。
ジンジンして、キュンキュンして、
苦しくてどうしようもない。
雅「怪我してない？」
あ「あ、うん。平気。」
ほら。
こうやって、直ぐに優しくするから。
だから、勘違いしちゃうんだよ。
あの頃も、そうだった。
いつか、振り向いてもらえる。
それを信じてた。
結局、私は、「身代わり」でしかなかった・・・
破片を片付けて、
あ「ありがとうございます。」
一応ね、手伝ってもらったから。
そして、
あ「相葉先生、よろしくお願いします。」
私、笑えてたよね？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 429人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜菜(プロフ) - ちーさん» お読み頂きありがとうございます。パート�彊聞澆魯侫薀粟瀋蠅砲覆蠅泙后�私の作品一覧からお入り下さい。またパート3までの公開になっており 今後の更新は未定となります。ご了承ください。 (2020年9月29日 17時) (
レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - smrtyさん» 長くなった為ボードにて返信しております。コメントありがとうございました (2020年9月29日 17時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - はじめまして。LIFEとこちらと読ませて頂きました。なんだか切なくてもどかしくて、とても続きが気になります。あるのでしたら教えて頂きたいです。いつも楽しく読ませて頂いてます。ありがとうございます。 (2020年9月29日 14時) (レス) id: 0f4ab6faba (このIDを非表示/違反報告)
smrty(プロフ) - はじめまして。菜菜さんの作品が一番好きでなんども読み返しています！LIFE好きすぎます。そしてこちらに出会いましたが�供↓靴呂覆い里任靴腓Δ�？�犬魯僖浩瀋蠅任垢�解除予定はありますでしょうか？とても毎作品楽しみにしています。 (2019年10月26日 16時) (レス) id: 83ea391cec (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - ともさん» 簡単な事を敢えて難しく考えてしまうのが大人ですが、、、ともさん、今回鋭いwww仕組みがバレやしないかと冷や冷やですwww (2019年2月24日 1時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菜菜
| 作成日時：2019年2月7日 23時
