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あ「そうだね。」
話してたら、コンコンとノック音がした。
あ「ハイ。」
その声と同時に、入ってきたのは看護師さんで。
「Aちゃん。もう時間だから。」
あ「はーい。」
返事をして。
腰掛けてたベッドからピョンっと飛び跳ねるようにして、降りる。
その時に、サラッとした髪と一緒に、フワリと桜の匂いがした。
あ「あの、先に行っててもらって良いですか？」
「ハイハイ。先に行ってるわね。」
そう言って、看護師さんが出て行ったのを確認すると、
急にフワリと桜の香りがした。
ギュッと俺にAが抱きついてる。
あ「あのね、」
雅「ん？」
俺よりも小さい身体。
サラサラの髪を撫でるように、頭を撫でる。
あ「約束、覚えてる？」
雅「・・・ん。でも、今回は大丈夫でしょ？」
あ「その3%に入ったりするのが私だって知ってるでしょ？」
成功率は97%。
前よりも遥かに高い。
だけど、残り3%の人は何らかの形で目が覚めない。
雅「A！そんな事言ったらダメだよ。」
あ「大丈夫だよ。その後、だよ。」
問題は、術後。
こればっかりは、どうしようもない。
合併症だったり、後遺症だったり・・・
手術後に起こり得るあらゆる事を想定してしまうのは、仕方ない。
雅「大丈夫。俺が覚えてるから。ね？」
あ「桜が綺麗な場所が良い。」
雅「前に見に行ったとこ？」
あ「うん。あそこなら、ゆっくり過ごせそう。」
前に、ある施設を見に行った事がある。
ホスピタル。
ターミナルケア施設を要してる所。
もし、後遺症が本当に酷かったら、
その施設に入れてもらいたい。
ずっとそう言ってる。
雅「桜、好きだね。」
あ「ずっと言ってるでしょ？」
桜が綺麗な場所だった。
Aが1番好きな花。
毎年ね、桜を見て、無邪気に笑うの。
あ「今年も見れたね。」
って。
今年は、病院にいた。
だから、病院の窓から見える桜しか見れなかった。
あ「まー君、あのね・・・ー」
耳元で聞こえたその言葉に、息が止まった。
俺、やっぱり、今でも世界一幸せな旦那だって自信もって言えるよ。
そっと俺から離れたAは、
あ「じゃ、行ってきま〜す！！」
笑ってた。
雅「行ってらっしゃい。」
俺も、笑って見送る。
本当に、今から頭の手術受ける人かよ。
そう思うくらい、綺麗に笑ってた。
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菜菜(プロフ) - ともさん» 私も、ともさんに出会えて本当に良かったと、いつも思ってます(^^)「踏ん張れ」って、目から鱗でした！私もともさんか大好き(ハート) (2018年5月8日 3時) (
レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - ともさん» こちらにまで、ありがとうございます！いやぁ、、、ウチの旦那君、大変ですwでも、よく私の事をわかってるなぁ。と思ってしまいましたw (2018年5月8日 3時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 菜菜ちゃん…本当におかえり(*^^*)私には想像すら出来ない事がたくさんあるんだろうな…って思うだけで涙が止まらない(ToT)何だかんだ言っても…まーくんが側に居てくれるから今があるのかな(*^^*)素敵な作品に出会えて…菜菜ちゃんに出逢えて良かった(*≧∀≦*) (2018年5月3日 9時) (レス) id: 3ed79bfe04 (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - あやかさん、お読み頂きありがとうございます(^^) お気持ち伝わりました(^^) このお話しは「嫁」の証言を元に描きましたw今、描かなきゃ!との思いからキーボードを叩きました。私にとって記録の様なお話しです。感動まで頂きありがとうございました。 (2018年3月10日 9時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - すごく感動しました!!!!!!涙があふれてあふれて...とぉっても感動しました!!!!!!文章じゃ伝わらないかもなんですけど本当に感動です！永久保存ものです！この作品に巡りあえて奇跡です！ありがとうございます！長文失礼しました(笑) (2018年3月9日 12時) (レス) id: 4295209bde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜菜
| 作成日時：2018年2月17日 5時
