白い恋。【永瀬廉】

バレかけた秘密 ページ18

RENside




廉「ただいまー」




昼過ぎ、朝早くから
Aちゃんと会って帰宅してきた。




母「ああ、廉。おかえり」




少し顔をしかめてたけど、
俺を見るなり、おかえりを言うオカン。…何だ、？




母「はい、お昼」




目の前に出される野菜たっぷりの
あったかい出来立てホットサンド。




廉「いただきまーす…んん、っんま、」




母「そう？」




俺と向かい合わせに
椅子に腰掛け始めるオカン。
その手元には湯気のたつ温かそうなコーヒー。




廉「んー、んまいわぁ…」




レタスといいトマト…
そして極めつけのベーコン…にチーズ。
本当に美味しかった。


…一瞬。
Aちゃんのサンドイッチを思い出したのは秘密。




そんな俺の至福の時間も
オカンの声によって遮られる。




母「廉、最近あんた…どこいってるの？」




廉「んぇ､?散歩だけど…」




母「の割には… 遅すぎるし…それに…」




節目がちに俺の手元に向けられたオカンの眼。
その目線の先にはキラキラ光るビーズの…
Aちゃんのくれたブレスレット。




廉「これ…は、広場のトコで木に引っかかってた
風船とってあげたら、小さい女の子からお礼でもらったねん」




母「…そ…っか」




我ながら…咄嗟に思いついた割には
すごく出来てる話だと思う。




廉「俺、用事思い出したから…部屋戻るな
ホットサンド美味しかった、また食べたい」




食べ終わった食器をキッチンに置き、
冷蔵庫にある麦茶をコップ一杯ぐびっと飲み干す。





少し駆け足で自室へと戻る。





考えてみればこの時から…




カウントダウンは始まってたのかも。





ーーー

甘いﾌｧｰｽﾄｷｽとしょっぱいｾｶﾝﾄﾞｷｽ→←好きな人からの贈り物

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す