工藤家のお隣さんはアノ横浜出身 Part2 (ページ6)

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46話ページ6

構「森医師と構成員の広津柳浪を連れてまいりました」

その言葉になぜ広津さんも？と思い話を聞いていると
柏「入れ」

ｶﾞﾁｬ

柏木の言葉を後に扉から後ろで手を拘束された森さんと広津さんがいた。私は口に枷をされているので声は出せないが私のせいでここまで足を運び危ない目にあっている二人を見て心がいたんだ。

私があそこでYesと言わなかったから。私が逃げ切れると自信過剰になり意地を貼ったから。色々な後悔が頭をめぐりながら森さんたちを見ているとその視線に気づいたのか森さんはいつもの優しい笑みを浮かべ私を見た

『(なんで私のせいで危ない目にあっているのに来てくれたの？なんでそんなに優しい笑みを私に向けてくれるの？)』

その問いは届くことなく私の心の中で木霊している

柏「さあ森先生。久しぶりですね。時間はあまりないので単刀直入にお伺いしますが私たちの組織に手を貸してくれますか？もちろん断ったら分かりますよね？」

と私の方を向きその説明を後ろに待機している小林が言う

小「娘が眠っている時に我が組織の毒を持つ異能力者からあと1時間で死に至る毒を点滴で入れさせてもらいました」

と森さんに告げ私はその言葉に目を大きくする。それが本当なら私はあと1時間で死ぬこととなるのだ

柏「さぁ。どうしますか？」

と森さんに聞くと森さんは

森「私の大事な娘同然の子がそんな危ないことにあっているんだ。ここで断る訳には行かないよ」

と苦笑いをしながら私を見る。その言葉に私は嬉しかったり切なかったり申し訳なかったりと色々な感情が混ざり1粒の涙が私の頬を伝った

柏「そうですか。森先生ならそう言ってくれると思ってましたよ」

と彼は森さんに手を差し出し握手を求めた。その手を取ってしまったら本当に森さんはポートマフィアを裏切りることになってしまう。私はいつだか森さんと話した会話が脳裏に浮かんだ

『森さんはなんでここの医者やってるの？』

森「うーん。普通の町医者でも良かったのだけどね？先代に誘われたこともあるし何より表舞台の絆より命を多く救い私が私でいられるような仕事をできるここが好きなのだよ」

と本を読む手を止めにこやかに微笑みながら私を見た

『私にはまだ分からないや』

森「いつか分かるさ。Aもいつかきっと自分がやるべきことを見つけてそれに命をかける時が来る。その時分かればいいよ」

私はこの言葉を不意に思い出した