ヘタリア　短編＆小ネタ集

知らぬが仏　　３ ページ36

「え」

「・・・・」


彼の口からでた”口止め”とは
・・・・付き合うことだった


「かの・・・・じょ？」

「えぇ。それで許してあげます」

「え？なんで？どうして？？？」

「先輩が好きだからです」


・・・・・・


「え」

「え」


「さりげない告白ありがとう」

「あ・・・いえ」

「でも・・・」


告白してくれたのも、私に好意を持ってくれたのも嬉しい。けど


「私は、貴方を好きにはなれない」

「・・・・っ」

「だって、こんな方法でしか付き合えない人なんか好きになれないの」


そういうと、彼は急に真面目な顔になった
なにかに耐えるような。顔


「・・・・・俺は、こんな愛し方しか知らない。・・・だから・・・」

「・・・・・あ、そうだ」

「え」


いいこと思いついた


「私を一週間以内に振り向かせることが出来たら、付き合ってあげる」

「・・・・・」

「愛する方法が知らないなら、今から知ればいいの。ね？」

「・・・・先輩」


話しているうちに両手が自由になる
彼の頬に手を当てると。彼は驚いて真っ赤な顔になった


「俺、ほんとに愛し方とか・・・・ぜんぜん」

「え、簡単よ？一緒にいればいいの。相手のことを知る。そうして、もっと知りたくなったら、ずっと一緒にいたくなったら。私の負け」

「・・・・・はぁ」


まったく分からない。といったような顔でアーサー君が見つめてくる
首をかしげていてかわいい

「あ、あと。期間２週間じゃダメですか」

「・・・・・じゃあ、２週間で」


会話が終わると、二人で意味もなく笑いあった
正直、私も彼に好意は持っていたけど

せっかく彼のことを知るチャンスだし。・・・ね？


”君とともに歩く人生を、楽しみにしてるよ”


end

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