空に咲く櫻 (ページ41)

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貴方と描く未来ページ41

画家 O×ピアニスト S S side

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レッスン終わり、

集中するとご飯を食べるのも忘れてしまう

そんな貴方のために、

そんな貴方と一緒にご飯を食べるために、

はらぺこなのを我慢してパン屋に立ち寄って

貴方が大好きなチョココルネと

俺が大好きなクロワッサンと

このお店のおすすめで人気の

クリームパンとメロンパンを買った

本当はさ、

家に帰って手料理を作ってあげれたらいいんだけど

俺は料理ができないし、貴方がさせてくれないから

貴方の優しさなのは分かってるからね

だって俺、手をケガしたら大変だもん

「ただいま～、あれ？いない…」

ってことは、いつもの公園かな？

今日はずっと家にいるって言ってたのに…

ふら～ってどこかに行くのはいいけどさ、

ちょっと不安になるから連絡ぐらいしてよ

やっぱりいた

はぁ～、よかったよ

「智くん！」

そんなに大声で呼んでないのに貴方はすぐ振り返る

「翔くん！」

そして俺は小走りで貴方のもとに行く

「ただいま！」

「ふふ、お帰り！」

「お昼まだでしょ？一緒に食べよ！」

「翔くんもまだだったんか。いいのに、先食べてても。」

「いいの！はい、これ好きでしょ？」

「おっ、あんがと。」

…ほんとは分かってるくせに、

でも恥ずかしくて言えない、貴方と食べたいなんて

俺は貴方とこうして一緒に食べるのが好き

だからはらぺこなのも我慢できる

あとね、

貴方のためならってなんだってできる気がするんだ

だからできない料理もやろうって思えるよ

…今度、こっそり料理が得意な友達に頼もっかな

あいつならきっと教えてくれるよね

でもすぐバレそう、共通の友達だから

「翔くんどうしたの？考えごと？」

「えっ？ああ、大丈夫。なんでもない！」

「そお？なんかあったら言ってね？」

「ふふ、ありがとう。」

手が止まってたみたい

ダメだなぁ、やったらやっぱりバレそう

貴方に教えてもらうのもいいけど

どうせならサプライズでしたいんだよね～

「桜、満開でしょ？」

「え？」

「満開な桜と一緒に翔くんが見たかったの。」

「ナニソレ…」

「だって綺麗…なんだもん。ふふ、照れてる？」

「バッ、バカッ！そんなにこっち見ないでよ…」

「やっぱり照れちゃったか。」

なんで貴方はそんなこと恥じらいもなく言えるのよ

「よし、これ家に持ち帰ったら久々にどっか行くか！」

「えっ？ちょっと！」