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涙 ページ25
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男の子があまりにも綺麗な涙を流すから
…なんだか羨ましかった
どんなに綺麗な心を持っているんだろうとも思った
どちらもおいらにはないもの
もし…
もしまだ父ちゃんと母ちゃんが今も生きていたら
おいらも綺麗な涙を流すことができてただろうか
綺麗な心を持つことができてただろうか
でも嬉しかった
自分の事のように泣いてくれたことが
「ねぇ、名前なんていうの？おいらね、おおのさとしっていうの！」
だから気づいたら名前訊いてたよね…
「ぼく？ぼくね、さくらいしょうっ！」
…笑った顔も綺麗だった
「さとしくん、あのね？おかあさんがね、人をころすことはしぬことをかくごすらことなんだって。だからね、えっと…ぼくさとしくんにしんでほしくないからそのはんにんさんころしちゃダメだからね！ぼくね、大きくなったらけいさつかんになるの！だからぼくがそのはんにんさんをつかまえてあげるね！」
「え…？」
「ぼくがさとしくんまもるの！ふふ。」
「じゃあ僕もしょうくんまもる！だからいっしょにけいさつかんになる！」
「えー、ぼくがけいさつかんなるいみないよー。」
「あるの！僕がしょうくんまもるの！いいでしょ？おたがいさま…？だよ！」
朝ご飯食べてすぐに飛び出てきたのにもう昼どき
残念だけどここで翔くんと今日はお別れ
でもそれからほぼ毎日そこの川原で会って
一緒に遊んだり話したりした
翔くんと一緒にいることは何よりの楽しみだった
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作者名：虹 | 作成日時：2018年2月7日 20時
