九話『さてはて?不思議』 ページ9
翌朝、明朝に冨岡さんはとある組織とやらに帰るとのことで眠いまなこを擦りながらお見送りをした。
冨岡さんが帰った後も、特に変わりなく日常は過ぎていき、ある日、一人の少年に会った。
この時代でいうところの宍色の髪に、狐の面というなんとも奇妙な少年だった。
やはり、この時代では天狗さん同様お面はそこまで奇妙ではないのかもしれない。
それにしても……
「何…その岩。どーやってのったんだ?」
結構大きい丸い人工的な岩。
これなんのために丸くしたんだろうと思いたくなるような岩にのっている宍色の少年。
「そんなもの、簡単だ」
「え、まじか」
つい本音が漏れながら下からゆっくりと見ていくが、どー見ても簡単には見えない。
あれは何か乗るための台とかが必要だと思われる。
まあ、落ちたら怖いし乗りたくはないなと最終的に岩への興味をシャットダウンし、お面のせいで表情が読み取れない顔をよくわからない感情で見上げる。
身長はやや俺の方が高いようではあるが、岩の上にいるせいか上目遣いになるのが憎らしい。
「…お前は……」
「?」
「お前は、なんのために鱗滝さんのところにいる」
………?…!?
え、誰だっけ鱗滝さn……あっ天狗さんか。がっつり本名忘れてたわ。
めっちゃ失礼だな俺。
「よくわからないけど、居候させてもらっているよ。…よくわからないけど」
2回同じことを言いながらそういえばいつ頃出て行った方がいいのだろうか、流石にずっといたら迷惑だよなぁ。あっでも今すぐは流石無理かも……などなど思考を巡らせる。
そして、次の宍色の少年の言葉にその思考は一時停止した。
「お前は、何者なんだ」
「…………さあ、なんだろうね。俺もよくわからん」
ここに来てからわかったこともあったが、やはりわからないことの方が多いせいで冷静に生活していた今の今までが、少年の言葉によって静かに波紋を起こした。
なんで俺はここにいるのだろうか?
ただのタイムトラベルにしては理由がなさ過ぎて困るな。まあ、理由があっても困るのだが。
十話『ふむふぬ?摩訶不思議』→←八話『口下手な人との会話談』
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空太郎(プロフ) - smowさん» 続きすごく遅くなってすみません!あとコメント遅くなってすみません。コメント嬉しいです。ありがとうございます┏( .-. ┏ ) ┓ (2019年11月28日 22時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
空太郎(プロフ) - のんのさん» 返信遅れてすみません。コメントありがとうございます!! (2019年11月28日 22時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
smow - つ…続きが…気になり…ます…こ…更新…頑張って…ください…(バタッ (2019年11月5日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - とても面白いです!ステキな作品ありがとうございます!更新頑張って下さい! (2019年10月17日 21時) (レス) id: 56647d4dca (このIDを非表示/違反報告)
空太郎(プロフ) - ギルさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しいです。十九話のは普通にこんなだったっけなーというテキトーの元書いたので、今ツッコマれて初めて気がつきました笑 (2019年8月7日 1時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空太郎 | 作成日時:2019年6月2日 11時