十二話『せんずただしき薬でこざる』 ページ12
あいつほんと、ほんと！ほんと…！！
もうあのおっきい岩から引き摺り下ろしてデコピン食らわしたい。
あいつと仲良くなれる未来が見出せない。
そして今日もまたあの宍色の髪の少年から苛々しながら逃げてきて、今現在迷子中であります。
時々怒りのあまりというかなんというか、考えなしにこうやって逃げてくると迷子になるのが定例になってくる。
その度に天狗さんが見つけてくれるのは本当にありがたいと思っております。ハイ
「全部同じ木に見えるのは気のせいかなぁ」
初期の頃となんら変わらなくなってきた迷子風景。
熊にだけは出会いたくないが、その前にいつも天狗さんがきてくれるのはタイミングがよいとしかいえない。
そういえば……ここら辺ってあの不気味で薄気味悪い雰囲気の場所だな。
俺めっちゃ逃げてきたじゃん笑
「あっれぇ？なんでここに人間がいるんだろー」
「は…？」
唐突に背後から名探偵君並みの小文字使いの声が聞こえて後ろを振り返る。
「確かここら一体はあらかた食べ尽くしたと思ってたんだけどなー」
そこには目の焦点が合っていない人？がいた。
「…まあ、いっか」
一人で自己完結した目の前のお薬キメちゃったね！みたいな風貌の人の言葉が、何故だか背中に冷や汗が出るのを促進させる。
「いただきまーっす！」
ザ・危ない笑顔(はぁと)みたいなニタニタ顔で、ルパンばりのベットダイビングジャンプをかます目の前のお薬キメちゃってるであろう輩からの攻撃？を咄嗟に横に転げ…ゴホン失礼、躱して静かに土埃が舞った。
なんだこれ。
えっどうしたこいつ。
ただの腹ペコキャラかと思ったらまさかの人肉も圏内だったの？
お怖いんですけど(ガクブル)
「なーんだ結構動けるじゃん。ここいらのは全く逃げても鈍足だし、諦めんのも早かったから君みたいな意気のいい子が残っててよかったよー」
どっちかっていうと俺も諦めたいこの状況。
そして、えちょま(※えっちょまてよ！)と言う前に今度は低空ダッシュを繰り出してきたのですぐに立ち上がってまた躱して次こそ逃げようと構えた。
しかし輩さんは目の前から一瞬で消えて、いつの間にか俺は吹っ飛ばされていた。
もう全部あの天狗さん推しのせいだよこれ。
そういうことにしておきたい。
十三話『そりゃそらそりゃそら」→←十一話『そろそろしょっぴくぞ』
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空太郎(プロフ) - smowさん» 続きすごく遅くなってすみません！あとコメント遅くなってすみません。コメント嬉しいです。ありがとうございます┏( .-. ┏ ) ┓ (2019年11月28日 22時) (
レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
空太郎(プロフ) - のんのさん» 返信遅れてすみません。コメントありがとうございます!! (2019年11月28日 22時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
smow - つ…続きが…気になり…ます…こ…更新…頑張って…ください…(ﾊﾞﾀｯ (2019年11月5日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - とても面白いです！ステキな作品ありがとうございます！更新頑張って下さい！ (2019年10月17日 21時) (レス) id: 56647d4dca (このIDを非表示/違反報告)
空太郎(プロフ) - ギルさん» コメントありがとうございます！！とても嬉しいです。十九話のは普通にこんなだったっけなーというテキトーの元書いたので、今ツッコマれて初めて気がつきました笑 (2019年8月7日 1時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空太郎 | 作成日時：2019年6月2日 11時
