五話『全快したのち』 ページ5
体の疲れはとれて、痒さの犯人のダニもなんか天狗さんがなんとかしてくれていたみたいで、お腹もちゃんと膨れた。
つまり全快してわー天狗さん恩人ですありがとーってなったわけだ。
ホントにありがとうございます名前知らないですけど。
「鱗滝 左近次だ」
「あ、ご丁寧にどうも。俺……わたくしは息吹 刃(いぶき じん)といいます」
「いい名だ」
「えっあっはい。ありがとうございます」
こんなコミュ症だったか?と思えるほどグダグダな返事の返しに内心ツッコミを入れる。
向かい合わせに座り(正座し)ながら会話を進めていく。
天狗さんの質問に答えては俺も気になったことは聞いていくスタイルだ。
曰く、ここら辺には天狗さん以外の人間はいないようで、いたとしても異様の存在か、迷い人か、旅の者らしい。
つまり俺は迷い人というものだそうだ。
まってただの迷子じゃん笑
ていうか、異様の存在って、何?
何故か聞かない方がいいのかな?と思ってそれは後回しにすることにした。
天狗さんからの質問は至極真っ当で別段困った内容ではなかった。
どこから来たのか、だとかそういう類で、どこからも何もいつのまにかあそこにいたのだからなんとも言えない。
が、それだとただの記憶喪失野郎なので、なんとか質問に答えを返すことにした。
あそこにいたのは……
「歩いていたら迷ってしまって、それで知っている道を探そうとしたらさらに迷ってしまって、それで人をまず探そうとして誰もいなくて、それで山を越えようと考えたのです」
「親御さんは?」
「親は…(ここには)いません」
真っ直ぐ天狗の面の目の部分を見て、言う。
「…そうか」
うん、わかってる。…いないんだろ?
知ってるよ、聞いたからさ。
ここは大正時代らしい。
本当にタイムトラベルしたんだな俺笑
完全にフラグを回収しているじゃないか笑
はぁ…どうしたものかなぁ
居場所のない自分が異質に思えてきて中身のない笑いが内心から溢れてしまいそうになる。
六話『生きとし生きる者の物見遊山』→←四話『こんにちは天狗さん』
447人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空太郎(プロフ) - smowさん» 続きすごく遅くなってすみません!あとコメント遅くなってすみません。コメント嬉しいです。ありがとうございます┏( .-. ┏ ) ┓ (2019年11月28日 22時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
空太郎(プロフ) - のんのさん» 返信遅れてすみません。コメントありがとうございます!! (2019年11月28日 22時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
smow - つ…続きが…気になり…ます…こ…更新…頑張って…ください…(バタッ (2019年11月5日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - とても面白いです!ステキな作品ありがとうございます!更新頑張って下さい! (2019年10月17日 21時) (レス) id: 56647d4dca (このIDを非表示/違反報告)
空太郎(プロフ) - ギルさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しいです。十九話のは普通にこんなだったっけなーというテキトーの元書いたので、今ツッコマれて初めて気がつきました笑 (2019年8月7日 1時) (レス) id: fc11c81670 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空太郎 | 作成日時:2019年6月2日 11時