ふわふわならば ページ30
お風呂から上がると
「待っててな?今から姫のお城へ向かうから。」
なんて丸ちゃんからLINEが来てた。
私を姫…なんて、言ってくれる人は
「丸ちゃんしか居ないよ。」
あぁ…でも。
会見、ネットでの反響がすごく大きかったな。
私のせいで丸ちゃんが誹謗中傷されて行くのを
ずっと眺めていた。
守りたい、とか。よしよししたい、とか。
…本当に私の力で変えられるものなのかな。
彼女として、1ファンとして…
彼を変えてまで幸せになろうなんて思ってなかった。
ピンポーンッ
丸ちゃんにちゃんと話そう。
私の気持ち。
「ほんまにごめん…!!遅れて…LINEも見れんくて…」
えっと…それからぁ、、なんてしどろもどろ目をキョロキョロする丸ちゃんに癒された。
ポンッと、頭を撫でると
「っ…へ、、」
なんて彼の本当の顔が覗き出す。
「お疲れ様。丸ちゃん。テレビ見てたよ。」
ぎゅっと抱きしめて、
「すまん……勝手に……」
「…いいよ。」
よしよしとふわふわな頭を撫でた。
「でも、…急がなくてもいいんじゃない?」
「え、…」
「だ、だって…あの会見でショック受けた人がたくさん…」
「Aちゃん、」
「……?」
「俺はそりゃ〜〜…ずっと終わってからエゴサしちゃってた。Aちゃんに迷惑かけたし、これからもかけると思う…。でもな?メンバーのみんなも言うてくれたんやけど、、俺らが責任持って守るから。俺が1番、、Aちゃんのこと近くてずっと守りたい…から。だから、心配せんでええんよ。Aちゃんはその素敵な、俺の大好きな笑顔のまま…側に居てください!!!」
丸ちゃんと同じ気持ちだった…ってこと?
見た目によらず彼はずっとたくさんのことを考えてて
トレードマークの笑顔の裏はすごく大人な顔をしていた。
「……丸ちゃん、私。。」
「ん?」
「こんなに幸せになってもいいの、かなぁ…っ」
込み上げてきた感情で涙が溢れた。
「何言うてんの……俺が幸せにしたいねん…って」
頰を流れる涙を彼の指が拭う。
あぁ、私この人のこと本当に大好きだ。
私も一目惚れだったんだ。
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作者名:なな | 作成日時:2018年6月10日 22時