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『そうだよ』


そうやって、自分が考えていたことがはっきりした途端に、もうテヒョンの前で誤魔化すことなどどうでも良くなってしまった

自分の静かな圧が通じないということを察したからであろうか

テヒョンの顔に驚きが浮かぶのが分かった




「そっか」



気がつけば教室の中には私たち2人しかいなかった


私は未だに合ったままの目線を外せないでいた

外したら何かに負けてしまうようで


だからこそ、私はその目にやんわり浮かんだ諦観に、気がつく








「俺達、似てると思うんだよね」


それまでの険しげな表情をふっと緩めて、テヒョンはそう言った

似てる?そんなはずはないのに。人懐っこくて友達も多いテヒョンと、二年間でろくな友達の一人も作れなかった私とでは、まるっきり違う



どこが、そう聞こうとしてやめた

何も言うな、と彼が発する微々たる雰囲気を感じ取ったから






.







.








「ねえ、A、俺Aのことが好きだったよ」



「俺達、似てるよ。好きなものに対する執着心とか、人の気持ちすぐ察するところとか、そういう自分の思惑は全部隠そうとするところとか」



驚きはしなかった

それも彼の言う通り、私が彼の気持ちを察していたからなのかもしれない






「いいよ、分かった。もう何も言わないよ」



笑みを浮かべながら言う彼の気持ちをまた読もうとしている自分に気がついて、やめた






「だけど、まあ何かあったら助けてあげるから」



ごめん、そう言おうとしたけれど、言えなかった





「僕も、Aと同じで諦めは悪いからさ」








テヒョンの顔は紛れもなく悲しみと、悔しさに染まっていたから



結局どうしようもなくなった私は、静かに頷いた

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Yellow8938(プロフ) - 朝早くからすみませんいつも楽しくお話拝見させて頂いてますTwitterフォローさせて下さい宜しくお願いします (2022年1月11日 6時) (レス) @page33 id: 33b6e6a7a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺夢 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ki5tm9?s=21  
作成日時:2021年11月19日 1時

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