ひと息の旋律（YG） (ページ4)

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「なんか用？」

想像以上に低い声が発されて私の耳に届いたのは、

同じ歳くらいかな、そう思っていた時だった

綺麗な顔に、明らかな不信感を浮かべていて、

そんな顔もするんだ、なんて思う

『いや、ピアノの音聞いてたら、つい』

でも、不思議と怖くはない

窓開けて弾いてるんだから、見られても文句言えないでしょ、

そう心の中で思ったけど、口には出さないでおいた

「あれ、てか〇〇高の生徒？」

彼の視線が、私の目から下の方へと移っていって、そう口に出した

そういえば制服のままだ、私

「まだ授業中だろ？なんでここいんの」

不審そうに私を見たかと思えば、急に質問したり、よく分かんない人だな、そう思った

『まあ、なんとなく？

そっちこそ、学生くらいに見えるのに、何で昼間にここにいんの？』

「俺は、ここに閉じ込められてるから」

彼は、別に何ともないことであるかのように、

俺、男だよ。

そんな当たり前のことを言うかのように、淡々と、そう言った

『え？

意味わかんない』

見た感じ、窓だって全開だし、閉じ込められてる、と言うにはあまりにも無理がある

思わず吹き出しそうになった私の反応なんか、どうでもいいとでも言うかのように、彼は続けた

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「ねえ、おまえ、俺の暇つぶしになってよ」