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『ひさしぶり』


前に来た時と変わらず、開け放たれた窓から中を覗いて声をかけた

けれど、中から返事はない

あれ、いない、はずはないし


『ユンギ?』


不思議に思ってもう一度声をかける

すると


「なに」


部屋のドアが開いて私がいる窓の反対側からユンギが顔を覗かせた


『よかった、いるよね』


「どこにも行けないからな」


『久しぶり』


「ほんとだな」


『、、、』


心なしか、ユンギの対応が冷たいような気がする

しばらく会っていなかったからそう思うだけだろうか


『元気だった?』


「相変わらずだよ」


そう言ったユンギの前髪が、この間切った時から伸びていて、真ん中で分けられているのに気がつく


『前髪』


「ん?」


『伸びたね』


「あー、切ってないからな」


あれ、でも


『後ろは変わらないのにね』


そういうとユンギは一瞬気まずそうな顔をする


「後ろは、月一で来る美容師に切ってもらった」


『え?じゃあなんで前髪、あー、伸ばしたいの?』


どっちも似合うな、そんなことを思っていたから、ユンギの言葉を聞き流しそうになった


「、、に、、うと、」


『ん?』


ユンギの顔は心なしか少し赤い

耳をすまさなければ聞こえないくらいの小さな声で、ユンギは繰り返した


「おまえに、切ってもらおうと思って、」



その赤さは私に移る

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Yellow8938(プロフ) - 朝早くからすみませんいつも楽しくお話拝見させて頂いてますTwitterフォローさせて下さい宜しくお願いします (2022年1月11日 6時) (レス) @page33 id: 33b6e6a7a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺夢 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ki5tm9?s=21  
作成日時:2021年11月19日 1時

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