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2人並んで校門をでて、ふと聞いてみる
『テヒョンの家ってどっちなの?』
いつも私を家まで送ってくれる割に、私はテヒョンの家に行ったこともなければ、どこにあるのか聞いたこともなかった
「反対側だよ」
学校から最初の曲がり角を左に曲がったところでテヒョンは言った
反対、ということはつまり、テヒョンはさっきのところを右に曲がるべきなのだ
『じゃあもう大丈夫だよ』
ユンギの家に行く、ということは誰にもばれてはいけないから、それはテヒョンも例外ではなくて、だから私はここで早く1人になりたかった
「送るよ?」
『ほんとに大丈夫だよ、私今日まっすぐ家に帰らないから』
拒否、をこめたつもりだった
だけど
「ついていくだけだから、気にしないで」
このままじゃ埒が開かないことはなんとなくわかっていて、だけれどどうしようもなくて、嘘でも家に帰るよって言っておけばよかったかもしれないと思った
「大丈夫、俺、Aがどこに行こうとしてるのか、分かってるから」
その声に、思わずテヒョンの目を見る
そこにいつもと変わった様子は微塵もなくて、だからこそその変わらない温度に、少し背中に寒気を感じた
そのまま何も変わらないトーンで、続ける
「天使さまのとこ、いくんでしょ?」
今度こそ、背筋は凍ってしまったようだった
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Yellow8938(プロフ) - 朝早くからすみませんいつも楽しくお話拝見させて頂いてますTwitterフォローさせて下さい宜しくお願いします (2022年1月11日 6時) (レス) @page33 id: 33b6e6a7a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺夢 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ki5tm9?s=21
作成日時:2021年11月19日 1時