ひと息の旋律（YG） (ページ16)

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「Aは、ずっとここに住んでるの？」

今日初めて会ったというのに、テヒョンの醸し出す柔らかい雰囲気のためか、気まずさはあまり感じなかった

『ううん、高校生になってからここにきた』

「だからか」

『なにが？』

「なんだか、他のクラスメイトと雰囲気が違うなーって思ってたから」

『そっか』

話すためにテヒョンと目を合わせようとすると、私よりもはるかに高い身長のせいで首が疲れる。だけど、下から見ても、街灯に照らされる瞳とか、すっと通った鼻筋とか、それが綺麗なことは十分に分かった

「じゃあ俺たち、仲間だね」

少し微笑んで、テヒョンは言った

「よそ者仲間」

『それっていい意味じゃないよね』

「いや、俺は嬉しいよ？仲間ができて」

『ふーん』

"仲間"

テヒョンはそう言ったけれど、2年経ってもよそ者の私に比べて、顔も良くて社交的なテヒョンは、ここでもすぐに友達がたくさんできるんだろうな、と思った

たぶん私も、その1人の友達になるだけだろう

仲間。

その言葉を聞いて、少しだけピンとくる

私とユンギは、友達、というより、仲間、という方がふさわしい気がした

親との関係がよくないとこ、ユンギを取り巻く環境がおかしいと自覚していること、

そんなこともあるけど、

ユンギを初めて見た時

"同じだ"

そう思ったんだ