7号車4番ドアの貴方（紫）１

44 ページ44

家に帰ってしばらくして


何通か岸くんからLINEが来てるのは気付いたんだけど

どうしてもそれを見る気にはなれなかった。









あーあ

なんであんなこと言っちゃったんだろう









”岸くんが好き”









心の中ではもう何回言ったセリフなんだろう







岸くんの目の目でもこんな風に素直に
自分の気持ちを伝えることができていたら
少しは何か変わっていたのかな・・・









平「おーい！Aちゃん！！」








「ぅわっなに」









気付いたら、私の目の前で
私の視界に入るよう手を振りながら
心配そうな目を向ける平野の顔









平「もうLSH終わっちゃったよ？」








「え、うそ・・・」






昨日の後悔と、気まずさで
その日は一日終わってしまっていたみたい









平「ほら、早くしないと遅れちゃうから行こう」




「え、どこに行くの？」





平「Aちゃん
本当に何も聞いてなかったのかー！笑








今日は修学旅行のリーダーの集まりが隣のクラスであるって
先生さっき言ってたよ」






「え、そうだったんだ」








よりによってなんで、こんな時に・・・


修学旅行のことなんて考えてる余裕ないのに・・・

４５→←43

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す