俺の相方は本当にやってない

#27「命令」 ページ27

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「るぅとくん、なにかあったなら
俺たちに教えて」


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なーくんが同じようにしゃがんで
るぅとくんと目を合わせた



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ジェルくんもさとみくんもころちゃんも
るぅとくんを囲むようにしてしゃがむ



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でも警備員の人は何も言わず
外を眺めている


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やっぱり不自然だ



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俺はるぅとくんに視線を戻した



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るぅとくんは1度うつむいて



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でも
意を決したように顔をあげて





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「僕、死刑になるんだって」




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サラッとそう言った



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あまりの衝撃に固まる俺達



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それをみて苦しそうに
無理やり笑う



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「冤罪だよ。僕はやってない
それは警察の人も知ってる。



でも、国の命令なんだって」



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どうしようもないんだよ、と
小さく呟くるぅとくん




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国の命令？




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なんで



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なんで




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「るぅとくん、諦めるの？」



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目に涙がいっぱいたまってて、
今にも涙がこぼれそうな

ころちゃんが問う


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るぅとくんの目に涙がうかんだ


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「諦めるしかないよ。
国の命令だよ



あの時、事件現場を偶然歩いてしまった
僕が悪い。」



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「みんな、ごめんね。
僕のせいで」




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るぅとくんが床に手をついて
なみだをこぼす


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コンクリートに涙がにじんで
水玉模様ができる



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俺はたまらなくぎゅっとるぅとくんを抱きしめた
その上から抱きしめるのはころちゃん


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だんだん重みが増してくる


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るぅちゃん。るぅちゃん。




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るぅちゃんはこんなに愛されてるんだよ


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死んだらダメだよ。



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死刑にするなら



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違う人にしてよ

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