俺の相方は本当にやってない

#16「一緒」 ページ16

ジェルside


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「……っ、ごめんね……」




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窓によりかかってエゴサしていた俺は
ふと耳に入ってきた声を聞いて


慌てて振り返った



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視界に入ったのは




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スマホを握りしめて泣いてる
なーくんだった。




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「なーくん…？」



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莉犬が目を丸くしてなーくんを見つめる



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ころんが苦しそうに顔をゆがめた


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さとちゃんが今にも泣き出しそうな顔で
マグカップの取っ手を握りしめる




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俺は




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「なーくん。」




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徐々になーくんの方に
近寄っていって




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働きすぎて骨の形が見える
なーくんの背中をさすった



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「俺らがいる」




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なーくんが
涙のつたる顔を上げた



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「いつでも味方だよ」と
優しく微笑む莉犬




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「僕達いつでも一緒だよ」と
眉を下げて微笑むころん


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「なーくん、俺らを頼ってよ。
少なくとも俺は、なーくんより歳上だし」



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涙が盛り上がった目で「おじさんだな」なんて
言って笑うさとみくん



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「そうですよ！
僕達なーくん大好きなんですから」



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るぅとの声真似で言うと
一瞬シーンとしてから爆発的な笑いが起こった




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「ジェルくんはどこまでもジェルくんだなぁ」





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なーくんが少し笑いながら
小さく呟いた。

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