神童拓人のメイドは誰の妹？ (ページ3)

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兄様と私。ページ3

貴方「兄様は優しい方でした。貴方達みたいな変態じゃなかったので。」

拓人「お前たまに敬語で冷たい事言うよな。」

本当のことですから、はい・・・

蘭丸「じゃあなんでここに来たの？」

貴方「父様が亡くなって、母様と兄様と私で生活してました。
母様は仕事と家事の両立で悩んで・・・私達に殴りかかってストレス発散してました・・・

そんな時、母様が金属バットを持ってきたんです・・・。」

拓人「まさかそれでお前らを？」

貴方「はい・・・で・・・私に殴りかかろうとしたんですが・・・それを兄様が止めたんです・・・いい加減にしろ、って・・・大きな声で叫んで。」

蘭丸「それでお前のお兄さんに当たったのか？」

貴方「当たる前でしたから・・・大丈夫でした。一応・・・。」

拓人「一応って？」

貴方「だけど・・・その後、母様が言われたんです。貴方はいらない・・・
兄様に向けてでした。兄様は母様に飽きれてましたが、
誰かに必要としてもらえる事が生きがいだったと思います・・・だから・・・

兄様・・・失望して出て行ってしまったんです・・・。」

蘭丸「お前はついていったのか？」

貴方「兄様を引き止めたんですが・・・来てくれなかったので、兄様に着いていきました。だけど、兄様に施設に行きたいって頼み込んだんです。」

兄様は怒っていた・・・だけど、泣いていた・・・兄様が何を抱えていたのか、私には分からない。

拓人「そこがお日さま園か。」

貴方「お日さま園に行ってから・・・兄様は話さなかった。私は隣でずっと本を読んでました。」

蘭丸「で、どうなったんだ？」

貴方「兄様・・・引き取られることになったんです。どこに行くのかは教えてくれませんでした。」

拓人「なんで残ったんだ、お前は。」

貴方「兄様がお日さま園に来てたった一度だけ話してくれたんです。
危険なところだから、ついて来るな・・・
兄様はそういうと、行ってしまいました。

その後すぐ、私も。」

拓人「此処だろ？」

貴方「はい・・・私は此処に来るのは最初・・・反対でした。お日さま園に居れば、兄様に会えると思ったんです。」

蘭丸「それがなんで此処に？」

貴方「だけど此処に来たのは・・・残っていることは、兄様が着いてくるな、って言ったことに反する行為だと思ったんです・・・今行っておけば兄様が安心してくれるかと思って・・・」