守られる？いや、護る ページ9
次兄さんは剣で私の縛られている縄を切る
「コラ工藤！良くも俺の服パクりよったな！」
相手を殴りながら言う平次兄さん
「それに何塗ったんか知らんけどなぁ俺はここまで色黒くないぞ！」
「そうか？」
ジト目で言う新にぃ
「まぁええ、ここは俺が引き受ける！お前は早よ行け！」
平次兄さんは新にぃの耳元で
「((ｺｿｯちっさなるまでどっかに隠れとけ。元に戻ったら帰ってこい！」
「Aを頼む」
そう言うと、兄は出口の方へ行く。兄の元に行きたい。でも、迷惑だけはかけたくなかった。
『少しの時間逢わせてくれてありがとう』
「A？」
『嬉しかった。ありがとうな…でもな、私は守られるより護る方が良いんよ！力を貸してくれ！ノエル！“サモン”！』
ﾎﾟﾝｯと、コミカルな音と共に登場したノエル。
「はーい！このまま登場無しかと…まぁ、いいや〜はーい！A！受け取れ！」
ﾊﾞｼｯ
「刀？これは…」
「名刀夜桜」
ノエルが言う。
「名刀夜桜だと…」
「だが、あの刀は昔にこの寺にあったらしいと聴いた。でも、たった一人の子が……」
ざわざわする門下生達。
『たった一人の子が鞘から刀を引き抜いた。この刀は元々、名の知れた…いや、力がある者、それ相当以上な者がいてもこの刀は抜けなかった。だが、一人の少女が抜いて刀の正当な主となった。その名前は…夜桜A』
「何故お前が知っている？！その刀は８年前に」
『紛失した』
「その刀はここ玉竜寺に」
『あった。でも今は…私の刀ですよ。名前いや、姓は違っても…魂は同じだから』
そう言うと、私は刀を抜く。光り輝く真剣。
「名刀夜桜の扱い方はソードと同じ。その刀は元々欲のない人だけが鞘から刀を抜ける仕組みだと聴いたよ」
と、ノエルが言う。
『了解、ノエル、平次兄さん。少し体調悪そうだから』
「援護射撃こと催眠弾はまかせて！」
「おい、A？！」
『平次くん、私はね“守られるより護る”方が好きなんだ！』
「！！(このセリフは？！)」
以前、＿＿に聴いた事がある。何故剣道を習っているか…それは、“守られるより護る方が好き”だから…と。
そう言うと、ノエルと共に飛び出す。
“名刀夜桜”に峰打ち程度でお願いと言い聞かせて。ノエルは銃で援護。平次兄さんも戦う。
私の体力が少なくなりもうだ目かと思ったときに、平次兄さんの刀が使い物にならなくなり、逃げるように私の手を引いて逃げ出す。
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作者名：みけにゃん | 作成日時：2017年8月14日 22時
