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高い雲と濁った銀色の空。足元には枯葉が舞う姿が見える。坂道は変わらず、横にも実家がある。一瞬にして季節が変わったようだった。耳鳴りはやんだ。
そして、視界がソレを捕える。
ドクンと心臓の音が波打った。
揺れる黄金色の髪の毛。
色素が薄いふわふわの彼女の髪が
泳ぐように揺れる。
坂の上に立つ彼女へ向けて口をパクパクと動かした。彼女の名前を呼びたいのに言葉が出なかった。困った様な、泣きそうな顔をする貴方が心配で堪らないのに、反対に体は鉛になったように重たく動くことは無い。髪の毛はそれに反して呑気に揺らいで視界をさえぎった。どうしようと、拳に力を入れるが指先も動くことは無い。
ただ彼女を見つめることしか自分には出来なかったのだ。
｢A｣
後ろから、力強い声で名前を呼ばれた気がした。一瞬首を後ろに動かしてその人物を捕える。スンチョルだ。
スンチョルと、全員がいる。
｢A何してんの？｣
スンチョルの肩に寄りかかるハニが不思議そうに言う。どうしてここに、と驚いている俺になんて目もくれずに、帰ろうよとディノが大きな声で言う。だが俺は、動こうとしても動くことの出来ないまま。
いや、声が出せたとしても、
何も、言わなかった、だろう。
前を向くと彼女は何時までも俺を見ていた。
何か言って欲しそうな顔をして、悲しそうに笑う。名前を叫ぶが、空気が口からぷくりとでただけだった。汗が、溢れて止まらない。
そして、彼女は静かに坂の上から姿を消した。
何も言わない俺に、分かったと最後に彼女が言った言葉だけが耳に残る。あの時の彼女の最後の言葉は、これだった。
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｢……何してんの｣
｢寒い｣
ウォヌに抱きつかれた時に目が覚めたのだろう。体に巻き付く胴体の大きいウォヌが俺の肩に蹲る。腰周りに回った冷たい指が暖かかった俺の体温を奪っていった。
周りを見ると何人かは起きているようで、横にいたジュニはスマホゲームをして仰向けになっている。ヒョンおはようと濁点の着いたおちゃらけた挨拶を貰う。上から覗き込むのはスングァンだ。呆れているということを物語っている顔だ。
｢ヒョン布団まで持ってきてリビングに寝るとか狂ってるよ。そのまま部屋で寝てくださいよ｣
｢ごめん凍えそうで。｣
ため息をひとつ貰って自分はまた目を閉じた。
あぁ、胸糞悪い夢だったな。
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ユキ(プロフ) - 続編待機してました！鬼ごっこのお話が読めるなんて、嬉しすぎます〜TT (2020年8月24日 7時) (
レス) id: 4710ad3399 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - お話の書き方、展開、大好きです！更新楽しみにしてます。 (2020年8月6日 10時) (レス) id: b10e6bd72a (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！！！ (2019年8月22日 20時) (レス) id: 18146f511e (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - とっっても好きなお話です！更新頑張ってくださいね！！！良かったら、ミンギュとウジ、ホシ、ジュンとの会話を多くしてくれると嬉しいです！勿論他のメンバーでも大歓迎です！ (2019年8月2日 4時) (レス) id: 2d866a7eab (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年7月31日 22時
