おまけ ページ49
░▒▓█
「美味ーーーッ！！！」
「え！？ほんと！？」
サラから教えてもらった特製パスタ、さっそく廉に作ってみた。
「前のも美味かったけど、何千倍も美味くなってる！！」
「そう？？頑張って良かったあ…！
前に紫耀に教えてもらったんだけどねー、
ああ…ッ あのケチャップがあればもっと…「なあ、」
なんて言いながらあの絶品ケチャップに思いをはせていたら。
私のセーターの袖をグイッと引っ張る。
え、何ですか。
「もうショウって呼び捨てせんで。嫌や。」
「え、何？嫉妬？？笑」
「当たり前やん、彼女やもん。」
小さく呟いて、目を伏せる。
ねえ、ほんと。
いきなり自信なくなるサムくん。私、大好きだ。
「分かった、平野くんって言う。笑」
「…オウ、」
ごめんねってば。さっきまで小学生みたいに笑ってたのに。
…許して。
「れーん、こっち見て。」
「嫌や。」
「ねえッ！！」
女泣かせの小さな顔を両手で持ち上げて。
オリーブオイルで、つやっと光る廉の唇にそっと口づけをする。
「…ッ ほんまズルいで！！
ッキスすれば機嫌直ると思いやがって…！！」
まんざらでもない顔で、パスタを口に詰め込む。
「え？違うの？？？」
「…もー、アカンわあ！」
「えっ！？」
ガシャンと廉の手にあったフォークが音を立てて。
気が付けば、私は床に押し倒されてて。
白い天井と影になる廉の顔が、視界に広がって。
真剣な眼差しに、私の心臓が高鳴り始める。
「… Aだけ余裕そうで嫌や。
もっと、俺に堕ちて…ッ
もっと、俺だけの事を見て…、」
嫌らしく私の耳元で囁いて。
見たことも無い、男の目で私の両目をとらえるから。
もう私はこのまま、廉からは離れられないんだろうと悟る。
ねえ、余裕なんか。とうの昔に無くしてるよ。
「バカ、余裕なんかないくらい廉が大好きすぎて。
私、毎日苦しいよ…ッ」
真上から降ってくる廉の大人びたキスは。
私を知らない世界へと誘っていく。
絡み合う指先も、息も、視線も、舌も。
ずっとこのままでいい。
ずっとこのまま、私を堕として。
後戻りできないくらい、連れ去ってよ。
唇が離れて、目が合って、私のお腹が鳴って、一緒に笑う時間。
全てが愛おしくて、仕方がないよね。
「さすがに堕ちたやろー？笑」
「んー、あともう少し？笑」
「… ッハア！？」
なんてことを言って。
私は少し冷めたパスタを頬張った。
░▒▓█ おしまい ░▒▓█
あとがき。 1/21 new!→←「永瀬くんには堕ちないんでッ！！」
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*咲七波*(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます！前から見てくださっているなんて嬉しいですー！しかも勿体ないお言葉頂けて恐れ多いです…！涙 ぜひぜひ読み返してください！他の作品にもコメント待ってます！笑 (2018年12月8日 17時) (
レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
みるく - はじめまして！前から見させてもらってます！なのにコメしなくて申し訳ないです… もう号泣しまくりですよ！もう作者様大好きになりました！！この文章力、小説書いて売った方がいいです！読み返しますし、他の作品も見たいと思います！長い駄文失礼しました！！ (2018年12月8日 11時) (レス) id: 58c3937f81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - *咲七波*さん» なんか、見てたら知らん間に泣いてた〜。恋愛小説もたまにはいいねー (2018年11月20日 17時) (レス) id: c1ea85b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - らいみぃさん» コメントありがとうございます！泣いてくださったんですか！？嬉しいです… 平野くんを必死に堕とそうとする話を絶賛更新中なのでぜひそちらも！笑 (2018年11月5日 14時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
らいみぃ - このお話が大好きです！もう、泣きました。ほんと作者様ありがとうございます、お疲れ様でした。これからも別のシリーズ頑張ってください！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 657c2ba17c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2018年10月14日 23時
