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ああ、好きだった優太がちゃんと優太の中にいる。
サルは優太の中に消えってた。
私が好きだった優太はちゃんと優太だったんだって。
それだけで、もう私の心はあなたから解放されたの。
私は間違ってなかった。
岸優太っていう最高に馬鹿で、馬鹿みたいに優しくて、優しいから傷ついちゃう。
そんな男に私はしっかり恋をしてたんだって。
今やっと、綺麗な思い出になった。裏切りも、青春の苦みに変わって。
私の人生、酸いも甘いも嚙み分ける良い人生歩めてるんだなって。
「優太、私を好きなってくれてありがとう。
…私を強くしてくれてありがとう。
ッ私に、恋と愛を教えてくれてありがとね…!」
私の瞳から流れたのは、優太への熱い想いのこもった涙で。
いつぶりだろうか、優太が愛おしいと思って泣いたのは。
きっと、これが最後だけれど。
最後の涙が、こんなにも美しいなんて。
私の中に隠してあった硝子の花は、まるで。
綺麗に枯れていくように、私のどこかへと溶けていった。
「ッこんな俺を好きになってくれて本当に、ありがとッ!!
Aとの時間は一生忘れない。俺の一部にして、ずっと生きてくから。
…もう二度と、誰も悲しませないように生きていくから!!」
私を見つめるその両目には、固い決意と意志が映し出されている。
ねえ、優太。
世の中には運命の人が2人いるって知ってる?
きっと優太は、私は。
紛れもなく運命の人だったんだと思う。
それでも別れてしまうのは、お互いの光が強すぎるから。
目がくらんでは、そばに居られないから。
だけどきっと、人はみなその光に心奪われて、我を失い、傷つき。
そして気づくのだ。
自分を照らし、自分がその人を照らすことができるような。
そんな人の傍にいたいと、気づくのだ。
「応援してる…ッ!」
「ありがとなッ!」
優太との失恋は、確かに私の心を蝕んで、苦しめたけれど。
その痛みは決して無駄ではなかった。
それはきっと、私をいい意味で大人にさせたから。
私の心を、豊かにしたから。
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*咲七波*(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます!前から見てくださっているなんて嬉しいですー!しかも勿体ないお言葉頂けて恐れ多いです…!涙 ぜひぜひ読み返してください!他の作品にもコメント待ってます!笑 (2018年12月8日 17時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
みるく - はじめまして!前から見させてもらってます!なのにコメしなくて申し訳ないです… もう号泣しまくりですよ!もう作者様大好きになりました!!この文章力、小説書いて売った方がいいです!読み返しますし、他の作品も見たいと思います!長い駄文失礼しました!! (2018年12月8日 11時) (レス) id: 58c3937f81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - *咲七波*さん» なんか、見てたら知らん間に泣いてた〜。恋愛小説もたまにはいいねー (2018年11月20日 17時) (レス) id: c1ea85b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - らいみぃさん» コメントありがとうございます!泣いてくださったんですか!?嬉しいです… 平野くんを必死に堕とそうとする話を絶賛更新中なのでぜひそちらも!笑 (2018年11月5日 14時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
らいみぃ - このお話が大好きです!もう、泣きました。ほんと作者様ありがとうございます、お疲れ様でした。これからも別のシリーズ頑張ってください! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 657c2ba17c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年10月14日 23時