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この温もりを、ずっと求めていた。
この香りをずっと思い出していた。
ねえ、その唇で。
好きって言って。
私を、愛してるって言って。
抱き締めて、キスをして。
距離なんか、いらない。
「なあ、俺が今聞こえたことって幻聴やないよな。」
「そんなわけ、ないよ…ッ！！」
「俺、馬鹿やなー… Aがもうショウのものになったんやって思って。
勝手に死んでた。もういっそ、忘れてやろうかと思った。
…だけど、あんなのズルいわ。俺らが出会ったときみたいな展開！！笑」
「ほんとにびっくりだよね…ッ！笑」
聞こえてくるサムの笑い声か愛おしい。
耳がね、喜んでるんだよ。
ずっとその声を聞きたかったって、寂しかったって。
全身が喜んでるんだよ。
「…ッ廉に優太のことを言えなかったのは、悲しむ廉が想像できらから…！
軽々しく元カレを家に上げてしまうダメダメな自分を知られたくなかったからで、
悲しい顔をしてたのだって、廉に正直になれない自分が嫌だったから…！
言い訳なんかじゃない、今ならちゃんと言えるの…！！」
サムの背中に、手を回して。
ぎゅっと抱きしめる。
「…全部、廉が好きだったからッ！
好きだったから、私ずっと苦しんでた。
だって、廉が好きだって気付いてなかったから…ッ
ほんと馬鹿だよね、私ッ！！笑」
「…俺が、好き？」
もう、馬鹿。
なんで今更そんなアホの子みたいな顔するの。
いつだって、自信満々だったじゃん。
「そうだよッ！私は永瀬廉が好き！！」
しゃっきりしない表情をするサムの顔を両手で包んで。
真っ直ぐ見つめる。
すると、ふわりと優しく微笑んで。
あの余裕そうな態度が戻ったように。
「… やっと、俺に堕ちてくれたん？」
なんて、あの永瀬廉が顔を出す。
スイッチ入れ替えるの、早すぎない？
…でも、そんな君が好きだ。
「ッいや、永瀬くんには堕ちないんでッ！！」
だから私も、少し懐かしい呼び方であの頃みたいにふざけちゃう。
「はあ！？」
「何回も言ってるじゃん、永瀬くんには堕ちないって。」
「…酷いで。さすがに意地が悪い。
この期に及んで。」
「廉じゃなくて…！」
サムの顔が真っ直ぐ見えるように、背伸びをして。肩に手を置いて。
「…ッ！」
少し焦ってる顔を、目に焼き付けて。
「私が堕とすの…ッ」
やっと重なった、唇は。
今日を待ちわびたと、涙を流す。
どんな甘いスイーツよりも、
「美味ーーーッ！！」と叫んでしまいたくなる。
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*咲七波*(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます！前から見てくださっているなんて嬉しいですー！しかも勿体ないお言葉頂けて恐れ多いです…！涙 ぜひぜひ読み返してください！他の作品にもコメント待ってます！笑 (2018年12月8日 17時) (
レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
みるく - はじめまして！前から見させてもらってます！なのにコメしなくて申し訳ないです… もう号泣しまくりですよ！もう作者様大好きになりました！！この文章力、小説書いて売った方がいいです！読み返しますし、他の作品も見たいと思います！長い駄文失礼しました！！ (2018年12月8日 11時) (レス) id: 58c3937f81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - *咲七波*さん» なんか、見てたら知らん間に泣いてた〜。恋愛小説もたまにはいいねー (2018年11月20日 17時) (レス) id: c1ea85b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - らいみぃさん» コメントありがとうございます！泣いてくださったんですか！？嬉しいです… 平野くんを必死に堕とそうとする話を絶賛更新中なのでぜひそちらも！笑 (2018年11月5日 14時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
らいみぃ - このお話が大好きです！もう、泣きました。ほんと作者様ありがとうございます、お疲れ様でした。これからも別のシリーズ頑張ってください！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 657c2ba17c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2018年10月14日 23時
