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そんなの、本気で好きな子に言う?笑



普通デートに誘う気満々で手を引くでしょ?本当に私たち、ほのぼのしすぎだ。


…この雰囲気に馴れて、このままほのぼのしてたら。




誰かに、奪われてしまうだろうか。なんて、初めて思った。




そうだ、彼は誰にだってモテモテなんだって。







「何それ、じゃあどこに行くー?」


「え、どっか行ってくれるん?笑」




なんておどけた顔して、私を見下ろす子供みたいな表情に。


私は笑みを零す。






「レモンミルクのお礼にね。笑」


「ほなラッキーやな。笑」







サムの光は、優しい。


私を温かく照らしてくれる。


私が放つ光も、優しく受け取ってくれる。




だから、眩しさに目をくらますことも無い。


だからこそ、未来がまっすぐ見える。はっきりと感じる。




手を繋いでいる影を見るだけで、きっとその先もこの影を見つめている自分がどこかにいる気がする。






「あそこにさー、綺麗な噴水の公園あるの知ってる?」


「え、そんな場所あるん?」


「じゃ、行こ。」




「うん、」と頷くサムの手を次は私が引っ張っていく。






大学から駅に向かって歩いて、少し逸れた道を5分歩いたところにある。


入学式の日にリリコちゃんと立ち寄っただけの場所だけど。




大きな石造りの噴水が綺麗で、あの日からいつかまた行きたいと思っていた。


まさか、男と来るとは。あの時は想像もしてなかったよね。






.





「へー、こんな場所あったんやなあ!」


「ね、私も知ったときびっくりした。」






公園は全体的に洋風で、子供向けではなくてどちらかと言えば大人に合わせたデザイン。


暖色のレンガ道も、この季節によく映えている。



噴水を丸く取り囲むようにベンチが並べられていて、その後ろにある花壇には色とりどりの花が咲き乱れていた。





私たちはその一つに腰を下ろして、流れ続ける噴水を見つめる。





「… なんか、偉い感傷的やな!笑」



空気感に堪えられなくなったのか、お互いに吹き出してしまう。



「やっぱこの季節どこに居ても寂しいよね!笑」



「隣にA居らんかったら絶対泣いとるわあー、笑」






なんて笑って、私の手の甲を優しく擦る。









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*咲七波*(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます!前から見てくださっているなんて嬉しいですー!しかも勿体ないお言葉頂けて恐れ多いです…!涙 ぜひぜひ読み返してください!他の作品にもコメント待ってます!笑 (2018年12月8日 17時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
みるく - はじめまして!前から見させてもらってます!なのにコメしなくて申し訳ないです… もう号泣しまくりですよ!もう作者様大好きになりました!!この文章力、小説書いて売った方がいいです!読み返しますし、他の作品も見たいと思います!長い駄文失礼しました!! (2018年12月8日 11時) (レス) id: 58c3937f81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - *咲七波*さん» なんか、見てたら知らん間に泣いてた〜。恋愛小説もたまにはいいねー (2018年11月20日 17時) (レス) id: c1ea85b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - らいみぃさん» コメントありがとうございます!泣いてくださったんですか!?嬉しいです… 平野くんを必死に堕とそうとする話を絶賛更新中なのでぜひそちらも!笑 (2018年11月5日 14時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
らいみぃ - このお話が大好きです!もう、泣きました。ほんと作者様ありがとうございます、お疲れ様でした。これからも別のシリーズ頑張ってください! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 657c2ba17c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年10月14日 23時

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