永瀬くんには堕ちないんでッ！！３【Ren.N】

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真剣に私の事、見つめて。


首傾げてさ。







「あっ、せや。なんならAちゃんの好きなメンズファッション教えてや！笑」




「ええっ、めんどくさあ！笑」






「ええから！ヒント！だけでも！」



「んー、今と真逆…？笑」









ほぼ黒だし。笑



大人カッコいい恰好より、シンプルで爽やかで自然な格好がいい。









「…全然ダメやん、俺。笑」




「だから言ってるじゃん。永瀬くんには堕ちないんでって。笑」




「嫌や！！俺、改心する！！真っ白な男になる！！おん！！


　元カレもそういう恰好やったんやろ！？」





「えっ…」









た、確かに。優太の私服はいつもカジュアルな服が多くて。



いつまで着てんのって感じのTシャツとか。笑


お兄ちゃんのお下がりでしょ！みたいなジーンズとか。



まって、それカジュアルっていうか。笑






優太の場合、ファッションじゃなかったなあれ。笑




…でも好きだったな。









「…今、元カレ思い出してたやろ。笑」


「あ…ッ、ごめん。」



「ううん、すごい良い表情してんなーって。


　元カレが羨ましくなったわ。笑」









… なんで、こいつは。




こんなに優しい言葉を選べるんだろう。


服が黒い癖に。内面真っ白すぎる。アホ。








「私のために変えなくていいよ。

　永瀬くんは永瀬くんでいて欲しい。


　…永瀬くん自身をもっと知りたいなって、今は思ってるから。




　だから、そのままでいい。

　自分の好きな服を着てる永瀬くんを…


　好きになるなら、好きになりたい。し…ッ！」







って、やば。無理。顔熱い！！




恥ずかしくて、クレープで口を一杯にした。






「ッ…もう、何なん？堕ちないんやないの？笑」





「お、堕ちないよ！？堕ちないけど！堕ちるなら！！

　ありのままがいいって！



　…言ってあげてるんじゃん！！」




「あはははっ もう、分かっとるって。笑」




「優太になる必要なんかないから…！！」









私の理想になってやるって言葉、すっごい嬉しかった。


嬉しかったけど、自分を潰してまで誰かを追いかけるなんて…




私は間違ってるって思うから。









「…元カレのこと、優太って言って。


　この間Aちゃんのこと連れてった奴のことも、ショウって呼び捨てしとったよね…」






「えっ、」








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