偽王子１２８ ページ48
.。☆。.
「なんでよ！！」
「いいから、その話もうすんな。俺の好きな奴の話はもうしない。終わり。」
「…
私は岸に幸せになってほしいだけなのに。」
「無理無理、少なくともお前にできることはありませ〜ん！」
「もー、しらない。勝手にすれば。」
「言われなくてもずっと勝手ですし〜！」
.
それから全部の買い物が済むまで、
岸は暇だからって言って私に付き合ってくれた。
どうしてだろう。
どうして、こんな岸が自信をもって好きな子に好きっていえないんだろう。
きっと、私なんかじゃ理解できない何かが、岸にもあるのか。
「オイオイオイ！いくら何でも多すぎね！？お前持てんのかよ！？」
「大丈夫だってうおわっ！？！」
砂利道と下駄は死ぬほど相性が悪い。最悪。
「A！？」
スローモーションで自分が倒れていくのが分かる。
でも、その映像は途中でピタッと止まった。
「え！？け、健人くん！？」
「中島くん…！」
背中を支えるようにして、私をキャッチした。
どうして、ここに…
こってこての少女マンガみたいな展開に、
頭が追い付かない。
「岸、Aちゃんのことありがとう。その荷物持つよ。」
「お、おう…！」
「じゃあ、またね。」
「うっす、」
「き、岸…！」
ハッとして、やっと気が付く。
これで、岸に好きな人がバレた。
まあ、もうこの前バラしたようなもんだけど。
私が呼んだ声にも反応せず、ただ人ごみの中へと消えていく岸の背中に、
チクッと心が痛んだ。
今まで感じたことのない、変な痛みだった。
.。☆。.
お星さまが５０票入ったら、近々「偽王子−４−」に突入したいと考えています！
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*咲七波*(プロフ) - あこさん» 一気に読んでくださったなんて…すごく嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2018年5月25日 12時) (
レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 読み始めたら止まらなくて一気に読み終わりました。続き楽しみにしてますね。黒崎くんを思い出しながらドキドキしてます。 (2018年5月25日 10時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2017年1月10日 18時) (レス) id: b3fcb88642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2017年1月1日 4時
