偽王子１２５ ページ45
.。☆。.
「… あとで屋台で俺の夕飯買ってこい。」
え。
え、え。
「ほんとに！？…やったあ、、」
ずっと緊張していた全身の筋肉が、その一言ですべて解れていく。
もう傷つきたくないと悲鳴をあげていた心が、
じんわりと温まっていく。
「勘違いすんな、帰るのが面倒なだけだ。
…はしゃぐな。気持ち悪い。」
「うふふっ」
なんとでもいうがいい！！！
やった！やった！！やったあああ！！！！
やったよ私！！伝わった！！
そのまま不機嫌そうな偽王子の手を引いて、
さっきの橋に戻った。
花火はちょうど中盤に差し掛かったところか、大盛り上がり。
星とかハートとか、いろんな形が空に上がっては消えていく。
「あっ、見て中島くん！アンパンマン！」
「は？どうみてもドラえもんだろ、笑」
え？笑った？
偽王子の口角が確かにきゅっと上がって、柔らかい笑顔。
綺麗な色に反射するその横顔に、
緩んでいた心が、ぎゅっと締め付けられる。
「…そっか、ドラえもんか。笑」
「…なあ」
「え？」
「…っ」
「え…っと？何か…？」
「その。さっきは、悪かった。いきなり、腕…」
「え、えあ！ううん、気にしないでください！」
だめだ。
そういういきなりの優しさが、私の心をまたひとつ射止めていく。
ずるい。
私だって、射止めたいのに。
.。☆。.
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*咲七波*(プロフ) - あこさん» 一気に読んでくださったなんて…すごく嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2018年5月25日 12時) (
レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 読み始めたら止まらなくて一気に読み終わりました。続き楽しみにしてますね。黒崎くんを思い出しながらドキドキしてます。 (2018年5月25日 10時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2017年1月10日 18時) (レス) id: b3fcb88642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2017年1月1日 4時
