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偽王子123 ページ43

.。☆。.








そして、開始時刻。






小さな花火たちが一斉に夜空に上がって、

真っ黒なキャンバスに花をたくさん咲かせた。









「きれー…」









瞬きするたびに、激しいコントラストの写真が脳裏に焼きついていく。



大きくこだまする音は、私の小さくて頼りない心を次々に打ち付ける。









何かを考えられる余裕もなく次々に打ちあがっていく花火は、

美しくも儚い。
















なんか、

全部考えすぎてたんだって、素直に思った。









今なら、君に私の本当の気持ちだって話せるかもしれない。







確かに、伝えたりすることは簡単なんだ。


だけど、そこには気持ちとか勇気とかが必要だから、難しいんだ。









でも、一度でも打ち上ってしまったら、火花を散らして咲くしかない。


だから、行動することが大切なんだ。









それでもやっぱり花火があがればあがるほど、

中島くんが隣にいてくれたらもっと綺麗に見えるのかな、とか。



そんなことばっかりで。









溢れてくる涙が零れないように、夜空を見上げ続けた。









火薬の匂いが、生ぬるい風に乗って運ばれてくる。









深呼吸をして、目を瞑った瞬間。



強い力が腕にかかった。









引っ張られた方によろめいた私は、

あっけなく誰かに連れ去られた。









.。☆。.

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*咲七波*(プロフ) - あこさん» 一気に読んでくださったなんて…すごく嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 読み始めたら止まらなくて一気に読み終わりました。続き楽しみにしてますね。黒崎くんを思い出しながらドキドキしてます。 (2018年5月25日 10時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2017年1月10日 18時) (レス) id: b3fcb88642 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2017年1月1日 4時

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