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偽王子116 ページ36

.。☆。.






息を切らして、辿り着いていた場所は、

りんちゃんと菊池先輩とよく遊んだ公園だった。







疲れ切って、ブランコに腰を落とす。




少しずつ勢いがついて、生暖かい風が、私の涙を乾かしていく。









【行かない】





何度見返しても、そこにあるのは、断りの4文字。









「…っ これはさすがに大失敗すぎる…」









何度も傷を負った心は、まだそれを完治できていない。



でも、現実はそんなことお構いなしで。






きっと、私がただのファンだったら、一緒に行ってもらえてたかもしれない。

全部、召使いのせいだ。







なんて、また考えても無駄なこと思って。





ていうか、そもそもこの間断られてんの分かってたくせに。



でも。やっぱり、こんな風にはっきり言われたら。






分かってても、苦しいよ。

悲しいよ。









「ったくさー、どうしていんだよここに。」


「へっ!?」






びっくりして横を見ると、菊池先輩が。







「き、菊池せんぱ…」






咄嗟に涙を拭きとる。









「困るんだよねー。女の子が夜の公園のブランコでべそかいてるとかー」





そう言いながら、先輩は乱暴に私の隣のブランコに座った。






「な、先輩こそどうしてここに!」




「しらねーよ、気分。

 なんかあれじゃね?お前がテレパシーかなんか俺に送ったんじゃね?笑」






「なんですかそれ…笑」









とか言いながら、まんざらでもない。



きっと、そうかもしれないって思えちゃうほど、

今の私は菊池先輩の姿にほっとさせられた。









「なんか抱え込んでることあるなら、俺に言えばー?」









.。☆。.

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*咲七波*(プロフ) - あこさん» 一気に読んでくださったなんて…すごく嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 読み始めたら止まらなくて一気に読み終わりました。続き楽しみにしてますね。黒崎くんを思い出しながらドキドキしてます。 (2018年5月25日 10時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2017年1月10日 18時) (レス) id: b3fcb88642 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2017年1月1日 4時

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