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偽王子103 ページ23

.。☆。.






その後はなぜか、やけに自分自身が落ち着いちゃって。





何でなのかはよく分からないけど。



あれかな、思考を停止したってやつかな。


…あは。









よく分からないけど。



いつも以上に手際よくハンバーグと簡単なサイドメニューを作って、

味付けもほぼ満足に完成させた。








.









.









「はい!できました!!」




「…こんだけ作れるならもっと前から命令しておけばよかったな。」








妙に目をまん丸にして、私の料理たちを眺める。








「ほ、ほんとですか!?

もしよかったら、いつでも呼んでくださいっ」







ッハ…!!

これじゃ召使いまっしぐらじゃん!バカ!!!





うれしくてつい、やってしまった…









「いや、今のは忘れてください…

 さ、冷めるので!食べて!はいっ」




ササッと偽王子の座る椅子を引いて、食べるように促した。






偽王子が食べている向かい側で座りながらその様子を見ていたら、

「お前も食え」って言われたので、結局一緒に夕飯を食べる流れになった。





.









.









.








「ご馳走様、美味かった。」






そういう表情は何とも言えない優しさがあって、

何だか幸せそうだ。







「ああ…、ありがとうございます。」






う、嬉しくて。声が震えちゃう。



練習して、よかったなあ。













もし、彼氏彼女なら、もっと、楽しいのに。

幸せなのに。







ひとつ気持ちが満たされるとね、またひとつ不満が増えるの。



どうして、人間はこんなにも不器用にできてるんだろう。




今のままでも、きっと十分なのに。









でもその欲求が、私を動かしているのは確かだ。








今の私はね、このままでいいなんて、思えない。




中島くんと、一緒に幸せそうに笑ってみたいんだ。









.。☆。.

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*咲七波*(プロフ) - あこさん» 一気に読んでくださったなんて…すごく嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 読み始めたら止まらなくて一気に読み終わりました。続き楽しみにしてますね。黒崎くんを思い出しながらドキドキしてます。 (2018年5月25日 10時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2017年1月10日 18時) (レス) id: b3fcb88642 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2017年1月1日 4時

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