偽王子の召使い-３-

偽王子９５ ページ15

.｡☆。.






数秒じっとしていたら、2つ通知が付いた。






ねえ、ちょっとまって。

本当に嬉しい。





私、LINEで偽王子と会話してる。


馬鹿みたいだけど。








【わざわざここで言う事か？】

【ケチャップはカコメだろ。】









うっわーーーー。

ほらーーーーーー。



めっちゃ冷たいですやーーーん。





ああ、美味しかったよ。ケチャップ？どこでもいいだろ☆

みたいなのを想像してた私！バカ！





あー、もう！あんだけモジってた私の時間！

そして喜んだ私！バカ！







で、でも。

返信は来たんだもん！めげちゃダメだ！









.









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その二、
彼の知りたい事をを少しずつ、ゆっくりと忍耐強く聞き出すべし。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






偽王子に聞きたい事かー。



うーん。






あ、そうだ。



テスト終わったら、花火大会あるんだよね。


それも、この辺でやる今年最初の。








一緒に行きたいなー。

はー、淡い想いってこれだ。



可能性がないって分かり切ってる、この感じ。



だからこそ、当たって砕けれるってところはあるけど。


誘うだけ誘ってみよう。






.







【カコメですよね！次からちゃんと使います！】

【ところで、テスト終わった週の土日って予定空いてますか？】






すぐに既読がついて、あたふたしてたら一瞬で返信が来る。






【教える筋合いがない。】

【さっさと寝ろ】








はっはーーん！



皆さん見ましたか！


これが全校を虜にしている男の正体ですよ！？！！





ま、まあ…確かに筋合いはないんだよな。うん。








あーもう！何が急接近だあ！！


こ、これで諦める私は軟弱者なのか…？







永瀬くんの教えには、ゆっくり忍耐強く聞けってあるし…


もう少しだけ、頑張れ。私！








.






【もし、暇だったら！花火！一緒に見に行きたいなって思ったんです！】

【息抜きに、なるかなって。笑】







ううっ、絶対既読無視だ。

それ以前に未読無視だってありえるわ。



さすがに鬱陶しいって思われたかな…






.





布団に突っ伏してため息を吐いたら、

ピコンッと通知音がした。









.｡☆。.

偽王子９６→←偽王子９４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す